駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

出来なくなった早食い

2013年02月27日 | 身辺記

        

 

 学生の時S君という関西弁(大阪出身)の同級生が居た。学生食堂で、よく昼飯を一緒に食べたのだがSの食べるのが早いのには驚いた。私も食べるのが早く、いつも女房に注意されているのだが、Sは私の倍近い速度で食べてしまう。カレーライスなら一分で食べることが出来ると笑っていた。

 学生の時から許嫁がおり、静かで大人しそうなお嬢さんだったが、結婚されてS君の早食いに驚かれているか、あるいはSも飼い慣らされてゆっくり食べるようになったか、年賀状だけになって二十年以上になるので、どうしていることだろう。

 なぜ早食いのことを書いたかというと、昨夕早く食べようとして、もはや早食いが出来ないのに気が付いたからだ。

 午後7時から障害者判定会議があり、迎えにきた家内と途中で夕食を食べたのだが、吉野家にすればよかったのに「またー」などと言われて和食の店に入ってドジを踏んだのだ。あと二十分あるから大丈夫と思ったのが大間違い、さほど混んでいないのに頼んだ天丼が中々出て来ない。あと五分と言うところで漸く運ばれてきた。三分あれば十分と急いで食べ始めたのだが、昔のように早く食べられないのに気付いた。こんな所にも年齢が出てくるのだ。胸につかえてお茶で流し込む始末になった。四分の一ほど残して、駆け足で会場に向かった。二分ほどの遅れで、他の委員に迷惑を掛けることはなかった?けれど、息を切らしているのを見た役所の人にお忙しいところをなどと頭を下げられて、まさか天丼が遅れてとは言えず、「いえいえ、遅れて申し訳ありません」。と言葉を濁したことだ。

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