トランプ大統領のアジア歴訪はトランプ氏の印象をいくらか変えたように思う。ツイッターで反射的な発言をする人物で敵味方を峻別し、敵対する人には強い敵愾心を剥き出しにする印象があったが、したたかというか一筋縄ではゆかない懐の深さを感じた。
当たり前であるが、反射的な反応の裏できちんとあれこれ考えて次の手を打っているようだ。基本的には取引の収支を重視しているけれども、異論を頭ごなしに撥ね付けるというわけではないらしい。今回の訪問は意思疎通を促し、トランプ氏の別の側面を伝えたという意味で大きな意義があったのではないかと思われる。
よく言われることではあるが、直に会うことの大切さを印象づけた。おそらく外交でも人付き合いに似て直に会って話すことが、余計な誤解や摩擦を和らげる効果があると思われる。
勿論、劇的な変化ではないけれども、トランプ氏はアジアは意外に柔らかいという印象を持ったのではないかと思う。前途多難で問題のある人物という私の考えは変わらないが、短絡的ではない印象に些かの安心感を抱いた。
紆余曲折はあってもトランプ大統領が金正恩将軍と友人になれる可能性は皆無ではないと診た。