駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

歩く速度に

2010年10月01日 | 身辺記
 毎朝駅まで歩く、この20年大体20分弱で歩けていた。調子が良ければ17,8分、遅くとも20分あれば電車に間に合っていた。
 ところがこの数ヶ月は、特に体調が悪く感じなくても20分掛かるようになってしまった。実は薄々一年くらい前から、何だか少し歩く速度が落ちてきたなあと感じていた。認めたくないので、気のせいにしていたのだが、ここに来てはっきりそれを自覚するようになった。猛暑の疲れもあるかも知れないが、正直なところやはり年齢だろう。急いでいるつもりでも、足が着いてこないのだ。
 プロ野球選手も何人か今期限りで引退を表明しているが異口同音に体力の衰えを理由に挙げている、以前のように走れないなど。勿論、町医者は早く歩けなくても仕事に支障はないのだが、いざという時駆け足が出来た方が良いのは間違いない。
 尤も、フレッシュマンの頃には病棟を走るなと先輩に注意された。走っても十数秒の違い。走ると焦り、冷静さが失われ、よく考えずに手を出して間違えるというのだ。なるほどと頷いていると、お前なんか早く来ても役に立たないからだよと同僚のNにからかわれた。それもそうだと上手く切り返せず、憮然としたのを覚えている。
 脳力の方にも体力と同じように微かな?衰えが来ているのを感じる。記憶力理解力は勿論だが、それよりも回復力に衰えが著明だ。脳の疲れをどう捉えるか科学的な測定法はよく知らないが、仕事を終えて帰った後、何もしないでぼーっとしていることが多くなった。脳が疲れて休んでいるのだと思う。ちょっと恐れているのだが、好きな活字にもしばらくは手がでない。せいぜい、クラシックの小品(オーケストラや歌曲は駄目)に耳を傾ける程度だ。
 まあ、それでも若い頃は殆ど関心がなかった政治に興味が出て、しばしば憤慨できているので、まだもう少し現役で頑張れるだろう。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クロッキー風に | トップ | 不思議な言葉 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

身辺記」カテゴリの最新記事