雪国の春は、雪の中に咲くマンサクに始まり、4月に雪が溶けるといっせいに山野草が咲き始める。その中でもコシノカンアオイは、常緑のまま雪の下から現れ、他の山野草に先駆けて、特徴ある花を咲かせる。
あたり一面にカタクリが咲き乱れ、日本特有種のギフチョウが優雅に舞い始める。ギフチョウはコシノカンアオイの葉の裏に産卵し、幼虫は葉を食べて成長するのだ。
日本海側の多雪地に生え、カンアオイに似ているが、葉は常緑で厚く、肉厚で黒ずんだ光沢のある花は直径3~4cmと大きい。
名前の由来:越の国に咲く寒葵からこの名が付いた。
花期2~5月。
【山野草の索引へ】