Con Gas, Sin Hielo

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「北のカナリアたち」

2012年12月13日 21時51分23秒 | 映画(2012)
離島の情事。


この話はどう考えても賛否両論が沸き起こること必至である。その主演に、「国民的」のレッテルが透けて見える吉永小百合を持ってきたのだから大変だ。

公開が終了に近付いたこともあってか、周りは高齢者の方ばかり。そこにこの半ばインモラルな湊かなえの世界を見せるって、大丈夫なんだろうかと思った。

最後の合唱で力ずくでも感動に持って行こうとしているのかもしれないが、果たしてそれで上書きされるのか。赦してくれるのか。

まあ、柴田恭兵仲村トオルって、雰囲気共通するところあるよね。それだけだとあまりにも薄っぺらな話になってしまうが。

物語はサスペンス仕立てで進む。かつての教え子が殺人を犯した。その教え子の消息を辿るうちに、20年前のある事件の記憶がまざまざと蘇る。

教え子ひとりひとりに焦点を当てていく流れは、おそらく原作どおりなのだろう。

成長した彼らの配役がとにかく豪華だ。6人の児童がこれだけ美男美女ぞろいとは奇跡の分校だねと突っ込んでみたくなるくらいに。

みんなが事件に関して負い目を感じる秘密を持っていて、恩師の訪問は、それを一つ一つ丁寧に解きほぐす旅になる。

次の展開が気になるという点ではよくできている話なのだが、原作を映画の尺に押し込めるには仕方なかったのか、ところどころ乱暴な編集がされているように感じた。

都合よくやってきて不倫の証拠写真を見せる親友とか、必然性も偶然性もないのに車道に飛び出してはねられる交際相手とか・・・。

個人的に嫌悪感を感じるほどではなかったし、配役もいい感じに揃っているとは思ったけど、ちょっとこれでは厳しいかなと。

(55点)
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