秋生のEtude

音楽も映画も舞台も大好き!トキメキと感動を求めて、思い立ったらGO!
好き勝手気ままな雑多ブログへようこそ!!

『レベッカ』 2010 5/24(月) マチネ 千秋楽

2010年05月25日 23時22分54秒 | 舞台
いろいろあって・・・観に行く予定もなかったはずが、急遽観劇決定
それなのに、同行者から突然のキャンセル
うわわわ~どうしよう~~
と、あわてふためいていたところに、

「急に休みになったんだ。」と娘その1からのメール

ああ、なんていいタイミング

「あのさ、ランチとお茶付きで・・・一日つきあわない?」と私も返信メール

というわけでなんと☆思いがけずに娘その2ではなく、娘その1を伴って、帝劇へ行ってきました!!



『レベッカ』 千秋楽 2010.5.24(月) 13:30開演  帝国劇場

ダンヴァース夫人:涼風真世

潮騒の音が響く帝劇。
すーっと客電が落ち出し、始まる『レベッカ』。
1階席の、いつもよりはかなり前方席だったせいか・・・すべてがド迫力!!
ひと月前よりも更に更に熱い舞台でした。・・・さすがに千秋楽。


「わたし」/ちーちゃん
健気でかわいらしく、そして力強く毅然と成長。
涙をたたえながらダンヴァース夫人を睨むように見ていた目が印象的で。
レベッカにかなわない自分、とコンプレックスに押しつぶされそうになりながらも、マキシムの心の内を知ったことで強くなる自分をしっかり見据えた“わたし”。
ひとつの舞台の上で、こんなにも成長する役者さんもめずらしい

マキシム/山口さん
やさしい紳士のマキシム仕様もいいけれど、激しく感情的なマキシム仕様がなぜか強烈にインパクト大。
あの大振りの手と、見開いた目が・・・怖い。
ボートハウスの前の「わたし」に怒る迫力は
(しかし・・・トレンチコート姿がなぜだか“銭○のとっつぁん”に見えてしまったのはなぜ?

ベアトリス/伊東さん
弟想いの姉ベアトリス。
伊東さんの歌声はいつでも慈愛に満ちていました。堪能しました。
・・・しかし、この姉弟ってほとんど絡みがないな

ファヴェル/吉野さん
ファヴェル=イヤな感じ=どちらかと言えば爬虫類系?(ほめてます)
「ダニ~」とダンヴァース夫人に甘えるような声で話しかける吉野ファヴェルは、どこかしらレベッカに対してもこんな感じだったのかな?と思わせます。
“ウイスキーのソーダ割り”シーンから「持ちつ持たれつ」は、もうノリノリ!!
コミカルでダンサブル、本当によく脚が上がってましたね。(しかもその時のフランクの演技の細かさも見どころ

フランク/禅さん
はぁぁ~なんていいお声なんだ・・・(そこ?
“わたし”に「レベッカ」のことを尋ねられてのちょっと焦ったような表情、でも「貴女には違うお役目があるんですよ」の言い聞かせるような説得力のある言葉。
・・・やっぱり誠実な人だ、フランク。
予想だけど・・・レベッカを「私が知る限りでは・・・」と夢見心地な表情で語るフランクは、きっと過去にレベッカに誘惑されるような瞬間があったんじゃないかと・・・(レベッカってそういう“お遊び”が好きなタイプだと思う)
だから、「わたし」のレベッカと違う良さをはっきり言い当てられるのかな、と。
そして、「自殺・・だったんですね」とても感慨深い表情でした。ホッとするような感じも。う~ん、やっぱりこれって・・・。

ヴァン・ホッパー夫人/ひずるさん
超ハイテンション!!
「アメリカン・ウーマン」は、もうひずるさんのミニミニショーですね。
本当に艶があって華があって・・・さすがに元ジェンヌさん!!と思ってしまう(最近、こういう見方をしてしまうのよね


そして・・・
ダンヴァース夫人(2号)/涼風さん
いろいろ評判は聞いていたけれど・・・
う~ん。
一言で言ってしまえば、涼風さん、生身のダンヴァース夫人だなぁ。
シルビア・ダンヴァースはレベッカの崇拝者。レベッカはとにかく彼女の中で触れることも許されないガラスケースの中で美しく咲き誇るカトレアで。
片や、涼風ダンヴァースにとって、レベッカは幼い時から自分の腕の中で育てた愛しいお人形。彼女の感情は夫人の感情とリンクするのか、レベッカが生きていたならこうするだろう、こう思うだろう、ということを夫人が代行している感じ。
だからでしょうか・・・表情も豊かだし、「わたし」にドレスの話を切り出す時なんて、嬉々として見えたし。
その分、「わたし」を追い詰めていく時の狂気の漂う表情はすっごく怖かった。
“女の情念”のようなものさえ感じられて。
はっと、気づいたのは・・・実は照明からでした。
2幕冒頭、「あなたのせいよ!」と夫人を責める「わたし」に対して「出て行きなさい!!」と逆に迫るダンヴァース夫人。
二人が立つ舞台下手とはまったく離れた舞台上手に集まるピンスポットライトのいくつか。
そこにはいないはずのレベッカが確かに存在しているのです。
そしてそのいくつかのライトは少しずつ移動して、いつしか下手で「わたし」を追い詰めるダンヴァース夫人の上に。
・・・そのライトが夫人と重なった瞬間、“ああ、レベッカと夫人は同化した!!”と悟ったのです。きゃーーっ


ふーーー。
見応えのある舞台でした。
千秋楽らしいごあいさつもあったし、ラストは指揮者の西野さん、のみならずオケのみなさんまで舞台に上がってくれて。



初めて帝劇で東宝ミュージカル(しかも千秋楽)を体験した娘その1は、
「すっごいね~迫力ある~。歌に引き込まれちゃった。
あんまり真剣に観てたら、まばたきするの忘れて・・・目がパサパサに乾いちゃったよぉ~」

・・・ですって


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする