秋生のEtude

音楽も映画も舞台も大好き!トキメキと感動を求めて、思い立ったらGO!
好き勝手気ままな雑多ブログへようこそ!!

『ライフ・イン・ザ・シアター』 4/30 (日) マチネ

2006年05月02日 20時15分28秒 | 舞台
千秋楽が近づくある日、私の目の前に舞い降りてきたチケット。
もちろん、迷わず、Let's go!!
しかも「ずっるい~!お母さんだけ、藤原くん見るのぉ~?私だって見たいよぉ」と、ごねる娘その2まで一緒。(・・・私は藤原くんを見に行くわけじゃなくて、決して藤原くんの、その、ナマ着替えを見に行くわけじゃなくて、・・・しどろもどろ、いいわけ

2006.4.30(日)13:00 千秋楽 世田谷パブリックシアター

ロバート  市村正親
ジョン   藤原竜也

ベテラン役者のロバートと新人のジョン。
幕が降りた劇場の楽屋。鏡に向かって座る二人。
芝居の出来を語るロバートに対し、ジョンは遠慮がちに言葉を合わせる。
尊敬とあこがれの入り混じる会話。一緒に食事に・・・というところへなかなか行き着かないあたりが、ロバートを大先輩として尊敬するジョンを物語っています。
その後も二人の様々な場面が。
板の上だったり、舞台裏だったり、衣装部屋だったり。
いつしか成長し、実力のついた俳優に育つジョン。
しかし、それとはうらはらに、確実に老いていく一方のロバート。
徐々に二人の関係も変化し始める・・・

くすっと笑いながら観れていたはずが、最後は胸が切なくて・・・

途中、誰もいない客席に向かってひたすら稽古するジョン。若いジョンは、伸び、育ち、それを阻むものなどなにもない。・・・そんなジョンをじっと見つめるロバート。その胸に去来するものは?
また、最後の場面。同じように客席に向かって挨拶するロバート。ベテラン役者らしい堂々とした語り。でも、そこには悲哀が漂っている。今度はそれを舞台の袖でじっと見守るジョン。・・・年老いた父親を見るような目。
“老兵は消えゆくのみ”そんな言葉を思い出して哀しくなりました・・・


・・・上手い。
二人とも上手いのです。
自然。演技であって、演技に見えない。
観せる。魅せてくれる。絶妙のセリフ、そしてその間。
演技ってこういうものだった、と思い出しました。

はじめて観る藤原くん。
なんてきれいな男の子なんでしょうか!若さにあふれてます!
そして・・・セリフが歯切れよく、いい。演じることがすごく自然体。
ジョンという、いそうな若者。だんだんとロバートにイラつき、疎ましく思う心の変化が手に取るようで。
TVでは何度か見てるけど・・・オーラがある。やっぱり舞台の人だな~

市村さん。
ストプレで観るのは、何年ぶりでしょう。お会いした舞台は、圧倒的にミュージカルの方が多いけど、「エクウス」や「エレファント・マン」・・・市村さんのストプレはいつもセンセーショナルで、密度が濃くて、後々まで印象深い。
心理描写を演じさせたら、ピカ一だと思う。
身体の硬い?演技もいいよね。沈黙が怖くて、ひたすらしゃべくりまくるとこは、地?ですか?
「怪我した」とあわあわ、指をくわえるとこは、ミョウにキュートで可愛かった・・・

月並みな言葉ですが、実に・・・いい舞台でした。このふたりの舞台でよかった。
カテコは、何度も抱き合って、それもほほえましく。舞台さながらの良き先輩と後輩。

そして、パンフレットは・・・まるで写真集!!
きゃあ~~っ!!藤原くん、美しい~!!
市村さんもいい表情です。年輪を感じる渋い魅力。
これから観られる方、1500円は、決して損はしません(笑)
・・・内容もとても濃くて充実。市村さんの昔からの活躍を知っているだけに、読んでいてうれしい。
“いい芝居って、お客の想像力をかきたてる芝居だと、思うようになったんです。”市村さんの言葉が胸にすうっと入ってくる・・・



さて、はじめて、ミュージカル以外の舞台を観た娘その2。
「ふたりとも、言葉がはっきりして聞きやすかった。・・・お父さんと息子みたいだったね。・・・藤原くん、きれいだった。市村さん、なんか・・・かわいいおぢさんだった」
(そういえば、蜷川さんも言ってたなあ、役者はカツゼツが良いこと。は、基本だって。)



コメント (19)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする