秋生のEtude

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『ベガーズ・オペラ』1/29(日)マチネ

2006年01月30日 23時21分21秒 | 『ベガーズ・オペラ』
「2006年1月休日の、私の住所は、有楽町1-1-1です。」
・・・と言っていいくらい日生劇場に通い込みました。
『ベガーズ・オペラ』・・・こんなに短い期間で、こんなにリピートした舞台は初めてです。
何が私をそうさせたのか?
とにかくMy 楽日『ベガーズ・オペラ』です。

2006.1.29(日)12:00 日生劇場

乞食一座の一夜芝居。
脚本を書いたトムは、「レディース!&ジェントルマン!」と叫び、ベガーたちが密集・・・(ああ、この舞台裏から照明が当たる、シルエットの映像がすっごく好き!)一斉に散らばったベガーたち、押し合い、取り合い、それぞれの衣装をひっつかんでうれしそうで。トムさんの猛々しいお声もステキ!

ピーチャム(高嶋兄)の黒のロングコート姿、悪い人の素因たっぷり。う~ん、まずその声からして悪の香りがするんだな~
好きなセリフ「・・・首吊るにしても、吊らないにしても」「どっちも仕事なんだから・・・悪気なんてない」

フィルチ(さとしさん)のお歌もいいなあ。
キャストがみんなで、持ち場持ち場で歌っていますが、ここまでは内野さんも例の5番ボックス席(勝手に命名)に。身振り、手振りで楽しそうに歌ってます。ああ、かわいい~眼福ですわ・・・

ミセス・ピーチャム(モリクミさん)とのコンビネーションもばっちり、ぴったり。
「夫婦ってのはどっちが多く無駄遣いできるか競争するもんなの!」
「女は、未亡人になるって楽しみがあるから結婚するんだ」
「あいつを縛り首にして、親孝行しな!」
・・・インパクトの強い名言の数々。
親の言うことなんて聞かず、突っ走ってキャプテン・マクヒースと結婚しちゃうポリー。向こう見ずのイマドキ娘、いるよね~こんな子・・・
純情乙女なとこと、計算上手なとこと、妄想バリバリなとこがいいです。

今日も、もったいぶったように、最後の10分でサッソウとマクヒース登場。
年若い、夢見る夢子のようなポリーはマクヒースにとっては、素直で、自分の言うことを何もかも信じてくれる、紫の上?(ちがうだろー!?)
ポリーとラブラブな時を過ごしながらも、ピーチャムの密告の話を聞くと早く逃げなければ、と焦るマクヒース。でも、かわいいポリーにうしろ髪をひかれ、登りかけた階段で、行きつ、戻りつ・・・笑えます。
♪旅を続けよう~生きてる限り
   ♪世界の果てへと~遠い場所へ、どこか~
朗々と、歌い上げて1幕終了。

幕間
10分くらいすると、客席にベガーたちがあっち、こっちと。
2階では、自慢ののどを聴かせるパフォーマンス。
例によって、モリーの前にはずらっと貢物の列が・・・
音楽が始まり、観客も手拍子、2幕の始まり~
ひとり、舞台でコケました。・・・「ちょっと、ちょっと、ちょっと・・・」と芝居を止めるトム。
お酒の差し入れに「ありがとうございます~こんな~お酒までいただいちゃってぇ」思わず、素に戻るトム。と、中央にはモリーを囲んでみんながわいわい。「そこ!なにやってんのよ~舞台の上でパーティーしちゃだめ。食べるんなら裏でしなさい。」
「客電、アウト!」で、芝居再開。

2幕、酒場のシーンにまたまた登場の赤いコートのマクヒース。やっぱりカッコいい~
「健闘を祈る!」とポーズ。
そして、さあ、もってこいの原田くんの歌声が響きます!!
大好きな馬車のシーン。
スピード感があって、心が躍ります。ワクワクする場面。きゃ~!!
ホントは、ここで手際よく追いはぎするキャプテン・マクヒースが見てみたかったの~
貴婦人に向かって「お嬢さん、あなたのハートをいただきます」・・・なんてね(勝手な妄想です、すみません)

さてさて、お色気ムンムンビーム炸裂タ~イム!!
「・・・男に惚れた女っていうのは・・・バカだよね?」
わかってますって!!はい、その通りでございますで、ございますヨ。
1階最前列のお客さんには、「好き、好き、好き、好き、好き」・・・好きの投売り状態(笑)
それから、華麗な剣さばきのご披露、♪男には女が、ど~して、必要かはみなさん、ご存知~
♪あこがれの、甘い~リップ、ちょっとぉ~なめて~しまいた~い・・・とここで、ホントに舌なめずり。(うわっ、いやらしい・・・でもドキッ)
♪ルージュはピンクのチェリー~
スタイルはミロのビーナス、(ここの腰つきはある意味ヤバイです)
もっと甘い夢を見たくて、今日も君にI Love You~
長椅子に寝そべり、花びらはらはら~
最後は♪・・・君にキッスしよう~で投げキッス!・・・決まった!!

商売女たちとお戯れ、あの、吐息交じりの恍惚とした表情・・・もしかして、こんなに、色っぽいおねいさんたちがいっぱいだっていうのに・・・内野マクヒースがいちばん、色っぽい!?

が!!突如捕らえられるマクヒース。
何度もしつこいですが、ここ、好きです。
身動きできぬよう、押さえ込められてがんじがらめ、でも、その時ほどマクヒースの瞳がギンギンと輝いている時はない・・・
女の裏切りの果ての末路。わが身を押さえ込む圧力を、跳ね返そうとする渾身のエネルギー。
♪・・・死刑台から~笑い返そう~・・・わっはっはっはっは~!!
すいません、オペラ使用であやしいほど見てしまいました。・・・だって~ここのマクヒース、大好きなんだもん!

監獄ではくわせものの看守ロキットがお待ちかね。
人はお金になること以外はしてはいけない、というポリシーのもと、マクヒースからも法外なお心付けを要求します。
そして、そのロキットの娘、ルーシー。マクヒースが傷つけた女性のひとり。
マクヒースを恨んでいて、憎んでいて、そして・・・愛しています。
「あなたの妻よ!」とポリーまでやってきてルーシーと鉢合わせしてしまうから、もうたいへん!!
ルーシーポリーの女の戦いは、超デットヒート!
(玲奈ちゃんの体当たり演技にはマクヒース役の内野さんも、詰め寄られて後ろに2,3歩後ずさりするほど。応える歌穂さんもすごい迫力!)
・・・ここでのマクヒースは“憎みきれないろくでなし”そのもの!
ピーチャムに連れて行かれたポリー、あとに残されるマクヒースとルーシー。
「これ以上愛せるものなら、一層愛せるようにしてくれ。・・・それまでオレの心はおまえの囚人だ・・・」
歯の浮くような甘い言葉を並び立てるマクヒース。
その言葉を信じたい一心で、あえてその言葉にすべてを託すルーシー。心のどこかで、うそと知りつつ、でも信じるの。
少しの愛と、たくさんの感謝だけが込められたキスを受けて、マクヒースの腕の鎖を解き放つルーシー。そして、そのぬくもりの残る手錠を抱きしめて、頬ずりするルーシー。まるで、愛しい人にするように・・・
♪愛する夫は逃げる、狐狩りの魔の手から
二度と会えなくても、私のことを忘れても

だめです、もう涙が込み上げてきて、舞台が全部滲んできます。
そのあとにポリーまで入ってきて二人で歌われたら・・・もう号泣です・・・うわぁぁぁ~~ん


3幕
ロキットに詰め寄られるルーシー。「恋はどんな女にも振りかかる災難だし」
遠い目をしてマクヒースとの出会いを思い出すルーシー。♪あの人の時だけは、身体中が震えて・・・ああ、そうなの、恋って突然降ってくるような、気がつくとその人しか見えなくなっているの・・・
・・・でも、ハッと気がつくルーシー。「私が彼の命を救ってやったのに・・・バカだな~あたしって」
そして誓うのです。リベンジ!リベンジ!!リベンジ!!!

その頃、まんまと逃げおおせたマクヒース、お上流とのカードゲーム、そのまま娼婦宿へご滞在・・・
悪だくみの相談に余念のないピーチャムとロキット、会いに行った先は、マダム・トレイプス、もうなんと言ったらいいか・・・濃すぎます、この3人。(笑)
あっという間に捕らわれるマクヒース。

鎖につながれ、♪おおおおおおおおおおおおおおお~~~むごい・・・

世の中への憤り、死への恐怖、孤独の寂しさ・・・
人生を謳歌していた輝かしいキャプテン・マクヒースは今やズタボロ、わずかな酒に運命から逃れるようにおぼれるマクヒース。

♪人はみな、生きるために もがいて罪を背負う 
 平等な法律で おれ達が吊るされるのは なぜだ・・・
同じことをしながら、金持ちと貧乏人が平等に裁かれないのは、なんと、不条理なことでしょう。哀しみの行き先がない・・・

最後のお別れに、と会いにくるルーシーとポリー。
離れない、離さない、と歌う二人に、「放っておいてくれ、怖いんだ・・・」
・・・放っておけるはずはないでしょ!・・・ああ、愛しいマクヒース。
女房という女たちが会いに来て、半ばやけっぱちのマクヒース。
「早く、やってくれ!」
・・・・・

老役者の「一声」で、恩赦だー!恩赦といえー!!
お~んしゃ!!と、ぴょこーんと、マクヒースがこの世に帰ってくるまで、生きた心地がしません。
今日もトムの扉外からの絶叫が聞こえてきて、「みんな、踊ってくれ」と、舞台が華やいだ雰囲気に戻って来るまでは、胸がドキドキ。
トムが叫ぶ「大事な教訓を・・・!!」
わかっていますが、やっぱり結末はささやかでもいい、明るい方がいいです・・・
だって、現実は、暗くて、つらくて、悩み多きものですから・・・

カーテンコールは♪持ってけ~の大合唱&ダンスやら、SS席のみなさんを巻き込んでのダンス、ダンス、ダンス・・・
ご挨拶は、「18世紀の、一夫多妻制男~」なんて紹介されて、「女が大好きなマクヒースですが、素の内野は、人並みです・・・」などとおっしゃっていましたよ。
最後の最後は、さとしさんとツーショットで、舞台3階にあらわれ、何か歌ってくれるの?と期待したのですが、投げキッスで。

楽しい舞台でした。毎日が、はちゃめちゃではじけて、ノリノリで。
次は何をやってくれるのか、となんだかちがう期待で楽しめた舞台でした。


そして、この日、いつもお世話になっているネットのお友達に,
たくさんお会いできました。すっごくうれしかったし、楽しかったです。
おつきあいいただいたすべての方々に、・・・ありがとうございました!!



コメント (4)
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