秋生のEtude

音楽も映画も舞台も大好き!トキメキと感動を求めて、思い立ったらGO!
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『ベガーズ・オペラ』1/8(日)

2006年01月08日 23時52分42秒 | 『ベガーズ・オペラ』
2006・1・8(日)17:00 日生劇場

本日、晴れて初日です。

マクヒース 内野聖陽      トム/フィルチ 橋本さとし
ポリー・ピーチャム 笹本玲奈  ルーシー・ロキット 島田歌穂
ピーチャム 高嶋政宏      ミセス・ピーチャム 森公美子  
ロキット 村井国夫       老役者 金田龍之介  
ほか

昨夜の舞台の感想はクリアーして、新たな気持ちで観よう、と決めていました。
だって、正真正銘!これが初日!なんですもの。
ネタばれします。まっさらな気持ちでこれからの舞台を観たい方は、読まないでください。

この舞台、幕というものがありません。
最初から物々しい衣装に身を包んだ老役者が舞台上にいて、SS席の観客に命じて、舞台の上を、掃除させたりします。
いつの間にか、客席のあちこちから乞食の一座の面々が集まってきて、芝居は始まります。

ピーチャムとミセス・ピーチャム。
狐と狸?いいコンビネーションです。
娘のポリーはお年頃。実は、追いはぎのキャプテン・マクヒースと結婚してた?
・・・というところから騒ぎは始まります。
結婚のなんたるか、をそれぞれに語る二人が楽しいです。ドキッ!とするほど 言い得てミョウ、なんて言葉があったりして(笑)

・・・今更ながら、あえて書かせていただきますと、わたくし秋生は、内野さんのファンです。(なにを、いきなり!?)
昨夜のゲネプロで、なぜあんなにイライラしたか、待ちくたびれたか、それは内野さん演じる主役マクヒースが、始まってからずっーーーと、50分も登場してこなかったからです。しかも2階席の私にはマクヒースが舞台上に作られた下手2階部分のボックス席の中にいた、などというのは見えず、わからず・・・
“いつになったら出てくんの!”という思いで1幕から疲れてしまったのでした。(これで、かなりテンションが下がった)
でも!今日はどこにいるかわかっていたので、オペラグラスで時折(つうか、かなりな時間)その、ワイルドなヘアとお髭の生えた横顔などを見つめていたりできたので、それほどのストレスはなかったです。(笑)

そして、やっと登場!内野マクヒース。
恋するポリーと、ラブラブにゃんにゃん(言い方古!)
「おまえだけだ」みたいなセリフとともに1幕ラスト15分はポリーとめくるめく二人の愛の世界へ・・・玲奈ちゃんの“怖がらない?ラブシーン”(結構、積極的!)で、なかなか盛り上がってました・・・(が、私の心中は複雑)


2幕。
酒場の男たちの場面から。
真っ赤なコートを着て男たちの中に立つマクヒース。
ちょっと、ヒーローっぽくてカッコいい!でも、これから手下の男たちを引き連れて、颯爽とお仕事(追いはぎ)か~と思ったところが、ピーチャムに見つけられたら死刑だ、という理由で身を隠すことに。
私としては、キャプテン・マクヒースの「動くな、金を出せ!」なんてハードボイルドっぽいシーンを見てみたかったな~
「オレは女が好きだっ!」と隠れ家になじみの女たちを呼び寄せるマクヒース。
まあ、よりどりみどり、様々なタイプがいて、まるでハーレム。
こっちのおねえさんとあ~んなこと、あっちのおねえさんとこ~んなこと、男の欲望丸出しのやりたい放題、し放題。(また、この時のマクヒースの声が、なんともエロ親父っぽいんだな~うわぁぁ)
布で目隠しして、女の子をつかまえようなんてお遊びは、討ち入り前の大石蔵之助か~?(すいません、とっさに、この場面がリンクしちゃったの~)
とにかく男なら、きっとだれでも一度はしてみたいご乱行?
選ばれしその日のお相手は、入絵加奈子さん演じるジェニー・ダイバァー。
なんか、舞台の上だというのにすっごいことになってて・・・ちょっと子どもには見せられない~私でさえドッキドッキなんだから・・・
でも、そこへピーチャムが踏み込んできて、マクヒースは囚われの身に。
要するに、女に売られちゃったのね。・・・愛しい男であっても、いつでも憎い男になりうるということね・・・かわいそうに。博愛主義も適当にしとかないとね~

ニューケイドの監獄で待っていたのは看守長のロキット。そしてその娘のルーシー。
実はルーシーはマクヒースを愛していて、彼の子供までおなかにいるのです。
でも、ポリーと結婚したマクヒースをルーシーはなじるわ、責めるわ・・・この辺は当然でしょう。そこに現れるポリー。
ルーシーの機嫌を取ってポリーに冷たくするマクヒースには、男の姑息な身勝手さが見えて、ちょっとムカッ。
それからルーシーとポリーの、マクヒースを巡っての熾烈な戦いが・・・
ルーシーとポリーのツインなお歌を聴きながら、“うわあ~ぃ!新旧エポがハモっているよ~♪”と、うれしかった私。
ピーチャムに連れ戻されてしまうポリー。マクヒースに哀願されて、彼を逃がすルーシー。その時の「・・・あたしが命をあげる。そして、あんたはあたしを愛してないけど、感謝はして」とっても印象に残りました。
ああ~そうなのよ~恋する女って本当にばか。わかっていても許してしまうのよね・・・

そして3幕。
マクヒースを逃がしたことで、父親のロキットから激しく責められるルーシー。
訪ねてきたポリーにネコイラズ入りのお酒を飲ませようと画策するルーシー、コミカルで楽しかったです。
うまいこと逃げたはずが女のところに立ち寄ったが為にまたまた捕まってしまうマクヒース。懲りない奴。
も~う、絶体絶命、縛り首になるべくロープを首に巻かれるマクヒース。
・・・・・・。


昨日、あれほどなんだか不満だったくせに、こう言っちゃ~なんですが、今日は、素直に楽しめました。
実は、昨日のゲネプロは私の中で期待度が高すぎて、舞台にしてもマクヒースにしても、自分なりの理想がいつのまにかできていて、それを壊された気がして、がっかりしてしまったのです。
はっきり言えば、マクヒースに関しては勝手に「女が放っておかない男」をイメージしていました。ところが舞台の上のマクヒースは「女を放っておかない男」。それが許せなかった。(これって、ただの女ったらしじゃない!?)
でも、一度全部を壊して、新たに積み上げていく気持ちで、今日の舞台を観たら、昨日の感想とはまた違う感想が生まれてきたのです。
ああぁ~やっぱり、舞台って“なまもの”なんだわ~・・・実感しました。

観るこちら側ばかりではありません。
創るあちら側、ここもなんと!昨日と今日の違うこと!!
どちらも熱く、ある種の興奮、ある種の高揚があるのは当たり前ですが、たった一夜で昨日よりみなさん、役に更に馴染んでいらっしゃる!!すごいわ~
初日、ということで、カーテンコール(幕はないんですがね)では、ケアードさんはもちろん、装置、照明、音響、衣装と、この舞台を創るのに携わった、スタッフの方々が舞台に上がり、満場の拍手を受けられました。
そんなところも、いいなあ~と思いました。
この次、観にくる時までに、難しいパンフレットをしっかり読んで、また違う新たな気持ちで観たいと思います。







コメント (9)
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