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でもそんな言い訳も言っていられなくなりました。号外です。
ここは田舎なので夕刊(日本経済新聞)が一日遅れで届きます。
「昨日の」夕刊を文字通りゆっくり読んでいたら、「現代おすそ分け事情」という記事が目に止まり、読み進めていくと牧之原市(富士山静岡空港ができる町。エイジングライフ研究所との契約を結んでいる市です)の文字!私の前頭葉がそれっ出番とばかりにちょっと集中が上がります。
つぎに若杉早苗保健師さんの名前が。ちょっと華奢な若杉さんの笑顔が目に浮かび、「頑張っているんだ」とうれしく読ませていただきました。
続けて、ボケ予防の声すら上がっていない10数年前に、ボケ予防のノウハウを求めてごく初期の研修会に出席されたM田さん、S木さんたちのお顔が、そして牧之原市は続けて研修に来られていますから多くのみなさんの顔が次々に見えましたよ。
ほんとについ最近、解釈を求めてこられたS田さんは新人グループでしょうか。よく頑張って生活歴を聴き取っていました。
M田さん、S木さんたちの活動から、この「ちょっとサポーター」事業が生まれ、二段階方式のテストが浸透することになったのだと改めて思いました。
よく「認知症の人を地域で支える」というスローガンを聞きますが、中ボケの真ん中を切った時点で一人暮らしは無理です。
あいさつや一般的な応答など話す能力は一見普通のようですが、それでも本当に知りたい情報などは全く知り得ない状態ですし、それ以上に判断力や生活遂行能力はあたかも幼稚園の子供レベルになっているからです。
どうやって支えるというのでしょうか?
一日中誰かが付き添っていればできますが。
でも、この若杉さんのような取り組みの中なら、正常レベルの高齢者にも、より軽いレベルの認知症の高齢者にも、脳の老化が加速しないように援助の手を差し伸べることは十分に可能です。
それこそが、「地域で支える」ということではないでしょうか?
「認知症の人を地域で支える」のではなく「認知症にならないように、地域で支える」なら可能です!
この牧之原市の活動が「ボケ予防」も見据えたものであると、ほんとにうれしいし、日本のモデルにもなりうることだと思います。
人は一人では生きられませんが、まして高齢になったらなおさらです。
良い意味での隣組精神が必要ですね。
ところで、保健予防活動に関しては、成果が見えるのは早くても数年、場合によってはもっとズーと先になって「あの取り組みがあったから今日を迎えることができた」と関係者の間でひそかに喜びをかみしめる、そういうイメージがありますね。
私は「もっと保健師さんたちの保健予防活動が評価されたらいいのに」といつも歯がゆい思いをしています。ですから今日は久しぶりにうれしいひと時でした。なんと言っても日経新聞にこれだけ大きく取り上げられたのですから。
ついでに一言。
二段階方式を導入して、ボケ予防活動を実施すると、予防活動で最も評価しにくい「効果」を客観的に評価することができる利点があることも言っておきましょう。