先日の東京行はいくつも楽しい収穫がありました。
当初の目的は、ツタンカーメン展と心理学研修会参加だったのですが、ツタンカーメン展に行ってびっくり。
9:30からということで9:15に着いたら入場整理券に替えるための行列が!
結局入場できるのは10:30から10:45ということになりました。
思いがけず、1時間半、上野公園の散策を楽しむことになったのです。素晴らしい秋晴れの日で、銀杏の黄色が青空に映えて、なんだか得をした気分でした。(その写真は前ページにアップしました)
上野東照宮にも行きました。
ちょうど「東京香蘭会」の「寒蘭展」開催中で、先日修善寺で初めて寒蘭を見たばかりでしたから喜んで見させていただくことに。
寒蘭は日本自生蘭。シンビジュームが人手が加わった西洋的な園芸品種だとしたら、ちょうどその逆と考えたらいいと思います。(最近は交配も始まっているそうですが)
時間がたっぷりありましたから何度も見させていただきました。
何か満足できません・・・
思い切って会場にいらっしゃる方に
「どこに目をつけて見させていただくといいのでしょうか?」とお尋ねしました。
全体の姿:葉よりも花が高い場所に咲いている。葉の姿に乱れがない。
色に関して:花色・茎色・子房色。そのバランスとコンビネーション。とくに唇花にある斑点の色や景色。葉の色ももちろん。
花に関して:色以外にも花弁の形、花弁の開き方(120度平均的なもの、二枚で横一文字に最後の花弁が直立している)などなど丁寧に教えてくださいました。
そして会場の花たちをもう一度眺めると、前とは違うのです!
一つ一つが、よく見えます。
「認知症も同じだな」
正しい視点を持って眺めた時に、初めて見えてくるものがあります。
「物忘れが認知症の始まり」と思ってしまうと、その前が見えません。たくさんの人たちに会うことも大切ですが、「脳の機能、特に前頭葉の機能」という視点を自分のものにしておくと、目の前の高齢者の行動がよく理解できます。
認知症の始まりは物忘れではなくて、「意欲の低下」です。そのつもりで高齢者を見てあげてください。
お茶をいただき、お菓子をいただき、幸せの時間を過ごしているうちに、寒蘭のひそやかな香りが立ち上ってきました。
思いを残しながら、当初の目的である「ツタンカーメン展」に行きました。