久しぶりのかくしゃくヒント!
先月紹介しました「ここに幸あり」花壇ー奥州市年とらんと会の活動の大津美子さんのサイン「ここに幸あり」の続報です。
今日、その大津さんから暑中見舞いをいただきました。
「・・・今年靖国神社のお盆のぼんぼりの揮毫10選に選ばれましたの。記念にお送りさせていただきました。・・・」
10枚セットのはがきが同封されていました。去年貢納された全作品の中から10点選ばれたのです!お習字の三点を紹介します。
三作品とも、作品としての完成度の高さとともに、言葉の意味も、今の日本へのエールになると思います。
「ここに幸あり」を奥州市稲瀬年とらんと会にお送りしたのも、同じような意味でした。
倉本聰さんは、あの「北の国から」の脚本を描いた方です。
東日本大震災は、荒んだ人々の心にもカツを入れたのだと思っています。
8月15日を前に、もう一度かみしめるべき言葉ですよね。
そして元台湾総統の李登輝さん。
天沼熊野神社の渡辺宮司さんの解説です。
「この『誠実自然』の意味するところは、李登輝先生が(新渡戸稲造著の)『武士道』を読まれて、「日本人がすばらしいのは、一人一人が誠実な心を持っていることであり、それを育んだのは日本のすばらしい自然である。このことを心に留めてください」という意味だと、私は理解しています」()内高槻記
あの大震災に対しても、日本人が持った感覚は、欧米の人たちとはちょっと違っているかもしれませんねぇ。
大津さんのお手紙や作品集を眺めながら思い出しました。
あの百歳の成田きんさんを訪問した時のこと。
秋、「きんさん人形・ぎんさん人形」のラベルの揮毫を頼まれたそうです。「おめでとう」と書こうとしても書けなかったといわれるのです。
「不思議なほど書けんかった」そこで奮い立つところがきんさんの真骨頂なのです。
「毎日習字の練習したんだよ。時間はいくらもあるもんでな」と見せてくださった半紙の量は50センチは超えていたと思います。下の方から抜き出したのが、一番左。上の方から抜き出したのが真ん中の作品です。
傍からおうちの方が「お正月には書き初めもしたものね」と声を添えてくださいました。そしてその作品が一番右!
秋に「おめでとう」も書けなかったのに、お正月には立派に漢字で書き初めですよ。人間の脳って素晴らしいものだと思われませんか。
その後、2年くらいたったころでしょうか、またご連絡をいただきました。
「靖国神社に習字を奉納したんですよ。言葉はみんなで考えて『平和』としました。なかなかいい作品でしたよ」
この「平和」は、その年のお盆のぼんぼりに揮毫されたものに違いありません。
7月23日中伊豆の田。もう穂が
大津さんのお手紙やはがきを拝見しているうちに、きんさんのことを懐かしく思い出しました。
「何でも挑戦してみようという意欲を持っていて、たゆまない努力を楽しむことができるがんばりやさん」
まさにかくしゃくヒントそのものです。