じんせい2度なし

かほぱぱの独り言

危険な兆候

2012年04月02日 | 社会・経済

へんな処にお金がかかっているなぁと思ったことのうちのひとつ。
ビールを持ってレジに行ったところ、レジ係がバーコードをビールにあてながら、モニターにタッチするように言われた。
モニターを見ると、「あなたは20歳以上ですか」という文言が。
そしてその下に、「はい」という表示が。
これにタッチすると、ビールの支払いできるようになっている。
未成年者にビールやタバコを売らないために、レジのシステムを改良したようだ。
ただ、システムとしておかしいのは、このシステムは"自己申告"が前提となっていること。
本来は外見上“ボーダーライン”にあると思われる人物に、レジ係の判断で年齢確認を行うべきものなのに、この判断をカットし、年齢確認の責任を客に委ねるシステムになっている。
マニュアル化を進めるというのは、判断を極力なくしたり、個体差を減らすということになるのだろうが。
その結果が、お客様に画面タッチさせる仕組みになってしまったのだと思う。
これって、危険な兆候ではなかろうか。
難しい判断ならともかく、年齢確認という簡単な判断は従業員に任せるべきだと思う。
簡単な判断も取り上げるというのは、従業員に考えなくてもよいというメッセージを送っているようなものであり、気配りがおろそかになる従業員を育てる事になりかねないと思うから。
それにこの年齢になって、「あなたは20歳以上ですか」という問いかけ自体が不愉快なもので、映画館の年齢の自己申告とは違うのだ。
他にも、レストランなどで、テーブルに呼び出しボタンが置いてあるところがあるが、あれも便利なようで、実は、従業員さんの気配りが薄れる結果になっていると聞いたことがある。
ボタンが押されないと、お客様のところに行かなくなるというのだ。
職場では、標準化・マニュアル化・見える化などを勧めているが、ものによってちゃんと考えないといけないのだとあらためて思う。