創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

手話で金沢観光案内

2017年04月05日 | 日記

20歳の時、焼き物の勉強会があって毎週日曜日に参加していた。
その中に、耳の不自由な方々が私の席の後ろに5人座っていた。
講師の話をメモに書いて、その都度、彼らに渡していた。

あるとき、手話を覚えてくれませんかと越村さんに頼まれ、
指文字から手話を教えて頂いた。

最初は全く分からなかった手話、
若かったためか、一つ二つと頭に入り、
どうにか会話ができるほどになった。

リーダーの越村さんの家は我が家と近いこともあり、
何度も食事にお誘い頂いた。もちろん、その時も手話、
一緒にいると手話を使わざるを得ない、奥さんも聾唖の方で、
会話はすべて手話、手話を使わなくては話ができなかった。
そのようにして、自然と手話ができるようになった。
......................................................,

友達が長野、広島から訪ねてくるので、お願いが、と。
その日も奥さんのお誘いで、夕食を一緒にさせて頂いた。

金沢、あるいは福井の東尋坊など案内したいけど、
どこがいいんでしょう?と。
奥さんは足が悪く、歩くことも少し厳しい感じ。
では、私が案内しますので希望をお聞き下さいと話した。

当日朝、金沢市内、忍者寺に行きたいの希望で、
越村さん、お友達2人を乗せて忍者寺へ。

予約が必要とのことだったが、
障害者3人を案内してきたので、と頼んだら、
スムーズに予約を入れて頂いた。

が、しかし、ビックリするほどの観光客。
待ち時間40分、神社内を案内してもらうのに40分。
合計80分。ようやく中に入ることができた。

ガイドする方の説明を通訳してと越村さん。
どうにか昔覚えた手話で40分余りの通訳をした。
初めての忍者寺、説明を聞きビックリすることばかり。

終わったあと、手話が通じましたか?とお聞きしたら、
よくわかったと言っていただけ、安堵。

次の希望は東茶屋街。
金澤画廊に車を駐車させて頂き、茶屋街へ。
なんと、平日にも関わらず、ここも沢山の観光客。
ここは説明も必要なく、それなりの手話で私も観光した。

丸一日かかったが、とても喜んでいただけ、ホッとした。
手話にも方言があり、通じるかなと心配もしたが、
まあまあ分かっていただけた。

長年手話も使うことなく過ごしてきたが、
使うにつれ思い出すから不思議である。
時々越村さんと食事に出かけるが、
メモ用紙持参。

出来るなら、手話だけで、指文字で会話ができたらと思う。

 

コメント (3)
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