なんとか美しく焼きあがって欲しいと願いつつ、
何度も何度も温度を確かめたり、炎の様子をみたり。
|
還元炎 |
大きな鉢、たった一つしか焼かなかった今回の窯焚き。
贅沢といえばそれまでだが、気合を入れなければ焼けない作品だった。
失敗か成功か、そのどちらかしか選べない青磁作品。
面白い焼き上がりだね、とは認められない青磁作品。
私の求める青磁、あくまでも美しい水色が欲しくて挑戦している。
|
煙道 |
精魂込めて焼き上げた作品。
窯の温度も下がって窯開けの瞬間が近づいてきた。
あぁ、どうしよう、開けようか、もう少し待とうか。
ウロウロと工房に入ったり家に入ったり。
そんな事を2時間余り続けていただろうか。
いずれは開けなくてはならない窯。
覚悟決め、一気に開けた。
どっと肩の荷が下りた瞬間。
希望の色合い、形も美しく整って焼きあがっていた。
ハラハラドキドキに、イライラも加わった窯開き、安堵の瞬間。
|
ひとやすみ |
この前から急に海が見たくなり、安宅の海へ出かけた。
でも私は福井、東尋坊の海、その景色の方が好きだ。
作品ひとつだけ焼いた窯焚きも何とか合格点をつけることが出来、
久しぶりに東尋坊まで出かけた。
途中、必ず立ち寄るこの場所、
夕暮れには早いが、「 ひとやすみ 」の文字が気に入った。
真っ赤な夕日が沈んでいく海を見たかったが、
梅雨の最中、無理と言うもの。
|
三国方面 |
もの思いにふけ、ただボンヤリと海を眺めていた。
これまで何度ここに来ただろうか・・・。
|
次第に暗くなり |
夕日が沈むまで時間があったが、雲の影響か暗さが増してきた。
雲間から見え隠れする夕日を眺め、目の前の亀を見つめ。
人生ゆっくりもいいかな、
焦らなくてもシッカリと地に足を着いて行けばいいかな、
そんなことを思っているうち、小雨が降りだしてきた。
今回の目的は、三国温泉「 ゆあポート 」で夕日を眺める事。
夕日は雲に隠れてしまったが、久しぶりの湯の感触は良かった。
何度も来たことのある温泉だったが、初めて硫黄の匂いがした。
夕日を眺められる大きな窓、肘をつき様々な事を思い巡らし、
暗くなり始めた海をジッと眺めた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます