朝のひととき、朝日の角度も移って来て、
この時季、南の方角、東南から入ってくるようになった。
これが夏だったら耐えられない位の暑さだと思うが、
晩秋から初冬にかけての暖かさである。
いつものようにトラちゃんに朝ご飯を上げ、
新聞を取り入れ、次は自分自身の朝食の準備をし、
椅子に座り、習慣となったパソコンを立ち上げた。
あさ6時45分頃、ちょうど目の高さに朝日が昇り、
左ななめの方角から入ってくる朝日が手を照らしてくれる。
あたたかい朝の光、一日の始まりが嬉しい瞬間である。
これからの北陸、厳しい冬が待っている。
おとついも雨と同時に、雷が鳴り響いていた。
いやだなぁと思っても、北陸に住む我々の宿命でもある。
この厳しい季節があるからこそ、自然の恵みも多々ある、
そう思えば、少しは気休めにもなろう。
窓辺のオオモミジ・マンゲツも美しく紅葉し、
手水鉢(ちょうずばち)を背景に絵になっている。
このモミジの色の変化を見ているだけでも四季を感じる。
朝日が昇るにしたがい、オオモミジ・マンゲツも輝き始めた
すべての葉が紅葉している訳ではないが、
それでも赤くなった葉は美しい。
根を詰めて作品作りをしていると疲れてくる。
侘助(わびすけ)は咲かないのかな?と庭に出てみた。
いつの間にか優しい色合いで庭木の中で咲きだした。
もしかしたらサザンカが先に咲くのでは、
と思っていたが、侘助が咲いてくれた。
季節ごとに花が咲く、
手入れが行き届いていない庭だが、
順々に花をめでられることに感謝をしよう。
仕事の合間に庭木や野菜を眺め、
十分に休憩を取ったところで工房に入ると、
トラばあちゃんがお日様の光の中で寝ている。
トラの寝る場所は私の真横、
私が座るとニャ~ンと挨拶をしてくれる。
そして体をすり寄せ、また眠りに入って行った。
寝顔を見つめつつ、再び作品作りを始めた。
お日様がありがたい晩秋から初冬の日。