何となく、心の中で仕事の区切りがついたように感じているこの頃、と同時に、
何となく、ボンヤリと作品の形が頭に浮かんできている。
何となく、の時間が長すぎても困るし、さて、どうしたものかと思案中。
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赤トンボ |
自分の行動範囲の狭さに、これまた何となく不満を感じつつも、
大した変化も無く過ぎ行く時間を平穏と感じ、再び憩いの森へと出かけてきた。
近年すっかり姿を消してしまった、と言うより、農薬などで全滅しかけていた赤トンボ、
たった一匹、いや正式な数え方は一頭、水辺の木にジッと止まっていた。
思い出すのはこの歌、
♪ 夕焼け小焼けの 赤とんぼ
負(オ)われて 見たのは
いつの日か
負われてみたのは、とはどのような意味なのか。
トンボを捕まえようとして、追いかける、とは違う意味なのか。
小学生の頃に音楽の時間で歌ったこの曲、先生からは意味の説明が無かったように思う。
これと同じことがいえる童謡、 ♪ うさぎおいし かの山 ♪
うさぎおいし、と書くが、実際に歌う時は、うさぎおーいし、と歌い、ウサギが美味しいと思っていた。
実際、ウサギは食べたことはない。 子供心に、食べられて可哀相とずっと思っていた。
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襟元に |
憩いの森はちょっとした起伏もあり、種々の木々も植わっていて散歩するには最適の環境。
私がみているように、幾人かの人々も珍しげに赤トンボを見ていた。
何を思ったのか、赤トンボが近くの人の襟元に飛んできて止まった。
白い頭に白いシャツ、そして赤トンボ。 そっと一枚撮らせてもらった。
見ている人々からは、「 あっ、止まった!」 の歓声。
決して大げさではないが、ここ数年赤トンボの姿を見たことは無かった。
トンボ同様に蛍も見たことはない。 これ等はすべて農薬散布の影響。
農作物の収穫量を上げるために、小さな生き物が全滅するくらいの農薬を撒いているのである。
我が家の畑の話題を取り上げることがあるが、我が家では決して農薬など散布しない。
これは健康面を考えての事だが、小動物が生きられないと言うことは、
人間にとっても決してためになることではない。 毎日の食卓には安全なものを、が一番。
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遠足 |
天気も良く、近所の幼稚園、保育園の園児達が遠足に来ていた。
先生から教えられたのか、みな口をそろえて 「 こんにちわ~ 」と大きな声。
すれ違うたびに 「 こんにちわ~ 」。 さて、この子たちは赤トンボの歌を歌えるのかな?
と、素朴な疑問。 近年、童謡が歌われなくなっていると聞いたことがあるが、果たして。
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のどか |
憩いの森を一周し、先ほどの赤トンボが居たところに再び来てみると、
同じ水辺の枯れ木に止まってひなたぼっこ。
思い出せないほどの以前、無数に群れ飛ぶ赤トンボがいた頃が懐かしい。
蛍の姿も見えなかった夏、久し振りに赤トンボを見た秋、
来年は家の周りでも蛍や赤トンボの姿を見たい、と願いつつ家路に。
何となくボンヤリしていたアイデアが、赤トンボの羽からヒントを得たように感じてきた。
まだデザインは浮かんでこないが、羽の細かい文様が印象深く焼きついた。
もうしばらくすると、何となく形がはっきりすることだろう。