オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

今日聴いたCD 12月23日

2011年12月23日 14時58分50秒 | カール・ベーム(没後30周年)
R・シュトラウス 歌劇「ナクソス島のアリアドネ」(全曲) カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1976年ウィーン国立歌劇場でのライブ録音 ORFEO盤)

今年は私の大好きな指揮者のカール・ベーム没後30年の節目の年でした。本当は以前の朝比奈隆の時のブルックナーように、集中的に取り上げたかったのですが、頓挫してしまった。朝比奈隆の時と違って、仕事の配属先が変わり仕事の忙しさも桁違いとなり、余裕が無くなったためかもしれません。モーツァルト、R・シュトラウス、ワーグナー、ベルクとベームには、たくさんの切り口があります。余裕が出たら改めて集中的に取り上げるつもりです。

そして没後30年が終わろうとしている時に、たいへんなお宝録音が登場しました。ウィーンでの歌劇「ナクソス島のアリアドネ」のライブ録音である。ベームのこの世を去る5年前の録音。
グゥンドラ・ヤノヴィッツ、ジェームズ・キング、エディタ・クルベローヴァ、アグネス・バルツァ、ヴァルター・ペリー、エーリッヒ・クンツと言った選び抜かれたそうそうたる歌手たちの顔ぶれ。

このCDを聴きながら数年前に購入したDVDの解説書のコメントを思い出しました。

「ベームほどこのオペラを愛した指揮者はいなかった。ベームほどこのオペラで評価された指揮者はいなかった」

たった37人のオーケストラ奏者と一流歌手たちによって生まれるオペラの世界。R・シュトラウスのオペラの持つ透明感と陶酔感。「オペラ」のフィナーレの高揚感は何と表現したらよいのでしょうか?まさにホーフマンスタールとR・シュトラウスが生み出した魔法の世界。それを誰よりも知り抜いていたベーム。今後も、これだけ知り抜いた指揮者は、もう登場しないであろう。
今回の1976年のライブ録音でも、これらを余すことなく聴くことが出来た。ベームの最晩年を飾る見事な録音である。

歌手では、やはりツェルビネッタ役の若き日のエディタ・クルベローヴァが素晴らしい。「オペラ」で歌われる「偉大な王女様」での超絶的なコロラトゥーラは聴いていて本当に我を忘れます。
また序幕で登場する作曲家役のアグネス・バルツァも最高である。このバルツァにペリーやクンツが絡むのだから、超贅沢である。そしてクルベローヴァとの2重唱は、正に陶酔感の極致である。

昨日、ネットで手配していた何組かのCDが届きましたが、残念ながら一番聴きたかったケンぺ指揮の「ドイツ・レクイエム」のCDが、まだ含まれていなかったので、少々ガックリしましたが、このCDを聴いて、その残念さも吹っ飛びました。
ベームの録音と言えばベートーヴェンやブラームスなどの交響曲の録音ばかりが取り沙汰されますが、私は「R・シュトラウスのオペラを聴かずしてベームは語れない」と声を大にして言いたい。
また私の本音が出てしまいました。申し訳ございません。


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