オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

ベートーヴェンの交響曲第2番

2011年06月22日 14時42分52秒 | NHK交響楽団
この前の日曜の早朝、NHK・BSでNHK交響楽団の定期演奏会の放送がありました。本日、録画を見る。
ロジャー・ノリントン指揮によるオール・ベートーヴェンプログラム。
曲目は「プロメテウスの創造物」序曲、交響曲第2番、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」の3曲。
私の1番のお目当ては交響曲第2番。
さて交響曲第2番。良かった!そして面白かった!
特に第1楽章が凄かった。冒頭の部分を聴いただけでも、この作品が第3番と、ひけを取らない大きな曲であることを実感する。そしてヴィブラートを極力削ぎ落としたピュア・トーンによる演奏で聴くと、この曲の斬新さ(前衛性と言うべきか?)がよく分かる。ティンパニの強い音も印象に残った。あれだけ強く叩いても、けっして外面的にならないのは、さすがである。
今回のノリントンのN響への客演で、ノリントンは私にとって現役指揮者の中で1番目が離せない存在になりました。
また指揮振りも面白い。バーンスタインのようなオーバーアクションはありませんが、表情豊かで面白かった。これからノリントンは毎シーズン、N響に客演するようで、本当にN響の定期の会員がうらやましい。

ノリントン指揮による演奏の録画を見たあと、ブルーノ・ワルターがコロンビア交響楽団をした1959年録音の交響曲第2番のCDを聴く。こちらは名盤中の名盤。これを推薦していれば他人様から絶対に非難されない水戸黄門様の印籠のような名盤である。
ノリントンのあとにワルター。
本当に私は節操の無い聴き方をする最低の聴き手かもしれません。
ノリントンと全く違う演奏。まさにワルターの世界である。やはり第2楽章は他の追随を許さないワルターの独壇場である。歌心、そして表情豊かさが、あふれた演奏。正にワルターの名人芸と言って良いでしょう。1959年の演奏だが、そこには古さは無い!

2つの交響曲第2番の演奏を続けて聴いて今は亡き朝比奈隆のコメントを思い出しました。
「この前、久し振りに第2番を指揮しました。今回、改めて、この曲の、したたかさを強く感じさせられました」
いろいろな演奏様式を受け入れることが出来るベートーヴェンの交響曲の懐の深さ。
根源にあるベートーヴェンの作品の持つ強さを感じます。
今後も視野を広く持って、いろいろ聴いてみたい。