水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

雑念ユーモア短編集 (83)アレコレ2

2024年05月23日 00時00分00秒 | #小説

 (49)アレコレの別話である。
 アレコレとしなければならなくなった砂木は、ついつい疎(うと)ましくなる自分を戒めた。疎ましくなったのは、疲れ+処理しなければならない物事の多さ・・が原因していた。なんといっても一週間、多忙に追われ、心身ともに疲れ果てていたのである。

『だが、しなければ、俺以外に誰もする者がない…』
 砂木の脳裏を駆け巡る雑念は次第に膨れ上がっていった。
『よしっ! ともかくやろうっ!』
 決心して意気込んだまではよかったが、何から手を付けていいのか? の算段がつかない。砂木は、ふたたびドッシリと腰を下ろし、雑念に沈み込んだ。
『アレだけでも片づけるか…』
 決断し、とにかくアレコレのアレだけをやることにした砂木はアレを処理し始めた。すると案に相違して物事がスンナリと運び出したのである。アレヨアレヨという間に、アレコレのアレコ[約四分の三]ほどが処理できたのである。
 このように、アレコレと処理する物事が多かったとしても、雑念を湧かさず、とにかく実行すれば、なんとか処理できてしまう・・というお話でした。ご参考に!^^

                   完


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