介護保険が改訂され、ますます老後への不安が募っている。多くの方の参加で有意義な時間が持てた。講師の榎本さんは、現在東近江市の特定営利活動法人の「結の家」のケアマネジャーとして働いておられる。この10年間は東近江の認知症研修の講師もされている。また、実母が認知症という生活に向き合いながら暮らして経験は、話の随所で「熱い」思いが伝わり、2025年問題といわれるが、私は、悲観的ではなく元気をいただいたようだ。
2025年になると、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になる。「大介護時代」を迎えるのだから、大変だ。2030年の推計を見ると、医療機関や介護施設に入れず、自宅で介護サービスも受けられない人が、47万人になるというのだから、深刻だ。
政府は、地域ケアシステムで、乗り切ろうとしている。老人クラブ、自治会、ポランティァを活用しようとしているが、大きな不安がある。介護の専門家が足らないし、今後ますます、足らなくなることが予測される。その不足を、ポランティア等で補おうとしているのは、あまりにも安易すぎる。榎本さんは、熱い思いで介護職場で働き始めた若者があまりの賃金の安さで、結婚して、子どもを育てることはできないと離職する現実をまのあたりにし、残念でならないと強調された。いま、必要なことは、介護現場で働く人たちが、安心して働き続けられる社会に、職場条件を変えることが、急がれる。そんな思いになった。
参加された方のアンケートを見ていると、今後も、このような具体的な学習会への期待が大きのがわかる。福祉・介護を考える「すずらんの集い」は、第1歩を踏み出した。今後も、継続していこうと、新たな気持ちになった。