6月11日の御堂筋でのウォークの様子
談合裁判の傍聴を続けてきた。判決文を読みかえした。丁寧に伝えたいと思う。
(枚方市第二清掃工場談合事件について)
市民には正しい情報が必要だ。談合裁判の傍聴を続けた者として、できるだけ正確に伝えたいと考えている。枚方市第二清掃工場の前中司市長の談合裁判は、2010年11日18日に大阪高等裁判の判決が出され、2009年4月28日の大阪地方裁判所の言い渡した懲役1年6月、3年間の執行の猶予を追認した。判決文(大阪地裁)を以下に引用した。
被告人は、親密な関係にあった共犯議員とともに、当時、関西地区の公共事業の受注調整を主導していた株式会社B1社の力を借りて、a市の公共事業に大きな影響力を持ち、政治的に被告人らと対立していた有力市議会議員を本件清掃工場を含むa市の公共工事から排除することを目的として、株式会社B1関係者にその旨の依頼をし、その後、同議員が引退したにもかかわらず、なおも同社との関係を解消することなく、株式会社B1による受注をめざした活動を積極的に支援し本犯行に至ったもので、その経緯や動機において全く酌むべきものは認められない(略)
本件工事は、予定価格が56億円を超える高額の大規模公共事業であるところ、本件談合の結果、予定価格の98.42%という高率で協定どおりにB1・B2JVが落札しており・それによって、入札時における健全な自由競争が大きく阻害されたばかりでなく、株式会社B1が多額の不正な利益を獲得できる地位を確保した一方で、a市にとって無用な公金支出を余儀なくされる事態を招いたことは明らかである。また、同市の最高責任者である被告人、共犯議員及び本来談合を取り締まるべき立場にあった警察官までもが、それぞれの私利や私欲等にかられて、かかる談合に深く関与したことが社会に与えた衝撃も見過ごせない(以下略)
判決文(大阪高裁)の傍聴記録から・・・平成11年末ホテルメトロでの被告人・元市議・建設業者が同席し、談合の始まりとされる・・・
メトロ会談において。O組の営業チームが本件清掃工場を受注したい旨を述べ、これに対し枚方市の市長である被告人がその受注を認める旨の発言をしたのであるから、本件清掃工場の将来の受注に際して、相当の大きな重みのある発言であると評価すべきものであり、O組が将来これを受注する「言質」を与えたことは明らかであって、O組が「天の声」と受け取れるものであったと認められる。
今回の談合裁判は、税金の使われ方、市役所、市議会のあり方等で市民が当事者だと思う。裁判所の判決文等を、市民が見ることができる条件を作ることは、必要だと思う。