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柳井直躬さん・・・市民自治は、市民があらゆる情報に接することを保障することから

2014-01-26 22:15:05 | 月刊『平和がいちばん』
 身近な市民を取材して毎月1回「平和がいちばん」で紹介させていただいている。今回は19回目。今まで、19人の方とさざざまな話をさせていただいた。今回は、「市役所改革」を市民運動の立場から進めている方に登場いただいた。その記事は・・・・・。

 「情報公開こそ市民自治の根幹」と語る柳井さん。自宅近くに車塚火葬場の建設が進む過程で、「公務員が市民の立場に立ち切ることの必要性を痛感した」という。
彼は広島で生まれ育った。兵器を考案する宿題や木刀で蛇をたたく訓練もした。ピカドン直後にいとこを探しに父親と広島市内を歩いた。電車がくすぶり、多くの死体を見たが「戦争だからあたりまえと感じた」と淡々と話す。60年安保反対闘争の時、芸術系の大学生だった彼は芸術的なプラカード持参でデモに参加した。そして警官につかまった。拘留にはそれほど鮮明な記憶はないが、ただその時担当だった検事とその後会う機会があり、近畿公安局を訪問した。出世していたその検事は、広い部屋のゆったりとしたソファーに腰をかけ、足を机に乗せて『赤旗』を読んでいた。「彼が公務員になった目的は、上から目線の立場に自分をおくことなのか」という感覚になったという。その時の公務員に対する感覚は今も持ち続けている。

 彼は家族的な伝統ある建設会社で働き続けた。「地域自治会も地方議会も無関心な“おまかせ民主主義”そのものでした」と振り返っている。転機がきたのはリタイヤへの準備中、車塚火葬場の計画が進みだした時。彼は『広報ひらかた』を読み、図書館で枚方の歴史を調べ始めた。そしてこの火葬場は、戦前に軍が軍服縫製工場を建設するために火葬場と墓地の移設をこの車塚に要求してきたこと、町役場もかかわり将来は別の場所に移す約束で町民は納得させられたことを知った。

 彼は、なによりも今計画が生活環境に及ぼす変化を知ろうした。自宅購入時に販売業者から火葬場があるという説明はなく、雑木林で隠れて気づいていなかった。そこで住民説明会に参加しようとしたが、「役員が行きますので」との当時の役員の対応。すでに役員は計画を了承していたようだった。いちばん影響を受ける近隣住民の要望を尊重してほしいと、何度も市役所へ足を運んだ。施設の目隠し用樹木に一年中繁るものを選ぶ、窓ガラスには室内の見えないものを採用する・・・。さまざまな要望を伝えたが、職員に緊張感は無く、担当部長は市民の近づきにくい部屋にいた。その時、例の検事の姿とダブり、市役所内には「官尊民卑」の姿勢が当たり前のようにあることに気づいた。

 この過程で公聴会の現状にも疑問をもった。火葬場建設を審議した公聴会の議事録を入手したところ、公述人の名前がポッカリ空欄で、発言内容に対する責任があいまいにされていた。また公述人20名のうち計画への賛否は半々で、彼はさっそく都市計画課長と面談したが、「公聴会の意見は計画に反映をすることはない」との返事。彼は「税金を使う公聴会なのにセレモニーでしかない。この体質では市民は大切にされない。情報公開制度を活用し自力で調べないと大切なことが一部の人に決められると危機感をもった」と語っている。
 柳井さんは7年前に発覚した東部清掃工場談合事件は、裁判は終わったが疑問点が多いと、当工事の設計書の情報公開を求めた。しかし公開された書類の99%はスミ塗り。肝心な数量・単価は、何も公表されず、現在不服申し立て中。
絵が好きで、特に「何かと何かを結ぶ橋」に興味を持ち描きたいと考えながら、また奥さんとの買い物時間も大切にしたいと思いながら、特定秘密保護法が強行成立された中、情報隠蔽をさせないように、枚方市に「小石」をいっぱい投げようと、忙しい日々を過ごしている。

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