ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

今年の国会はつまらない

2015-03-06 11:21:39 | 社会

今国会が開催されており、予算委員会を聴きながら仕事をしているが、今シーズンはつまらないと感じている。それは野党の質問がISへの対応や、献金問題など予算と関係のないことばかりに偏っているからである。集団的自衛権や、総理の戦後70年談話等も多いが、予算に係る論議は非常に少ないと感じている。その一方で時間が足りないので予算の年度内成立は危ういと言っている。

日本の国家予算は約100兆円、つまり国民一人当たり80万円弱、4人家族ならば年間300万円をどう使うか、という大きな金額を扱う一大事業である。きちんと議論をして不明な点を質し、透明性の高い使い方になるようにするべきだし、野党の責任は政府は不透明な使い方をしていないかをチェックすることだろう。そもそも予算委員会なのだから、予算に係ることを優先的に審議し、予算が成立した後で政治倫理なり外交なりの議論をすればよいだろうと思う。慣例的に何の質問をしても良いことになっているらしいが、予算委員会という名称、予算成立の重要性に比べて、野党の質問している内容はこまごまとして政府のあら捜しに感じられて、つまらないと感じる。

今回の審議では特に民主党の質問に内容が無いと感じている。岡田民主党に期待したがこれでは支持が高まることは無いだろうと思う。維新のほうが大分ましだと感じている。

国会中継でもう一つ感じるのは議長(委員長と呼んでいる)がほとんど機能していないと感じる。ただ発言者を指名しているだけではないかと感じる。例えば、返答に困るような質問が出て政府側がまともに答えないような場合、質問者が同じ質問を繰り返し、回答者は同じ回答を繰り返すという場面が良くある。その場合、議長が話がかみ合うように何らかの行動をすべきだと思うのだが、それは聞いたことがない。議長はただ指名を繰り返すだけである。質問者は「議長、議長は今の回答をどう解釈しますか?」などと言って議長を巻き込み、話を前に進める役割を担わせることがあっても良いと思う。

普通、会議は議題を決めてその話題を議論し、一段落したら次の話題に移る。国会は質問者を特定し、議題は様々に飛び回る、という運営を行っているが、これでは明らかに物事が前に進みにくいと思う。なぜ議題別に議論しないのだろうか、海外の国会も同様なのだろうか?と思う。

内容を高めるために国会中継を聞いて視聴者の反応を調査するインターネットサイトなどがあって、質問と回答に対する国民の声のフィードバックをする仕組みがあったほうが良いのではないかと思う。

・質問者に質問は適切か
・回答者の回答は適切か

などを5点満点で数値化するのが良いのではないだろうか。私は議員の内輪の評価と国民の評価はかなりずれているように感じている。大臣の献金への追及などは議員の中では高く評価されるのかもしれないが、国民にはあまり評価されないのではないかと思う。

私自身、会社を辞めるまでは国会中継を聞いたことは無かった。一般会社員は就業時間中に国会中継を聞くことはまずできない。国会は水、木を休みとして土、日は行うなどの配慮もほしいと思う。



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2 コメント

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会議下手 (UCS-301)
2015-03-07 15:52:58
民主党は国益の概念を持っておらず、与党の足を引っ張ることしか考えていないと思われても仕方がないのではないでしょうか。ゴシップやスキャンダルなどのメディア受けする話題で注目を浴びるのが目的なのかと疑いたくなりますが、この場合は受け手(国民)の側にも責任があることになります。真っ当な議題(慰安婦問題やNHK問題)を取り上げてメディアに全く注目されなかった次世代の党議員とは対照的です。

カネの問題としては先ず、企業側が補助金を受けているのにも関わらず政治献金をするというのはどう考えてもおかしいと思います。そして、ルール(法律)が複雑化しているせいもあり、全部のルールを抜け目なく遵守することは現実的に無理なのではないでしょうか。違反を取り上げる側の心持ち次第で如何様にもなるという意味においては、”トラもハエも叩く”と言ってるチャイナの構造と基本的には同じです。重箱の隅を突つく議論の場合、第三者から見た重要なポイントは”誰がリークしたか”ということですが、マスメディアは一切報じません。

国会もそうですが、様々な会議の場面(TVの討論番組や社内の会議など)で進行が下手だと感じることが数多くあります。これは議長自体が、目的意識を持ってある結論に向かい導いて行こうという責任感に欠けているせいだと思います。例えば社内の会議では結局、声の大きい人、役職が上の人に従うような会議進行になりがちです。また、書記(議事録)を新人に任せる(押し付ける)という光景をよく目にします。そして議長と書記の連携は皆無です。これらの”会議下手”は”ルール作り下手”に通じるところがあるように思います。国会は議長を第三者のプロに任せてみてはどうでしょうか。

国会中継については少なくとも無料ノーカットで動画を公開すべきだと思います。またNHKは色々な時間帯で複数回にわたり再放送を行ってもよいはずです。インターネットサイトへの投稿、フィードバックにつきましては衆愚政治になり過ぎないかが心配ですが、ある意味大衆よりレベルの低いと感じられる国会ならば仕方ないのかも知れません…。
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ダラダラやる事に意味がある? (Instant Economist)
2015-03-13 22:46:51
本筋にはあまり関係しないかもしれませんが、調べて見て面白かったので、コメントします。

実はアメリカもイギリスも国会中継は禁止されていたとのこと。理由はポピュリズム(受け狙いの政治)を防ぐ為です。そこでアメリカのある局が、視聴者が一人でもいればいいくらいの勢いで、ダラダラと無編集の中継を始めた。その中で人気取りに走る政治家は失敗する事が証明され、イギリスでもダラダラと中継するようになったとのこと。因みに他局が編集するのは自由で、ダラダラと放映する局がひとつあることがポピュリズムを抑止するという考え方のようです。

国民としては予算案や法案について背景や経緯を含めて分かりやすく説明して欲しい気もしますが、もし政治をダラダラやる事に意味があるとすればそれは他の場所に求めるしかないかもしれませんね。
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