9/24~の週は、リスク回避の動きが強まった週となりました。
欧州と中国の景気低迷への懸念が、株安・商品安を演出し、消去法的
円買いとなった格好です。
また、NY市場も米国内の経済指標がマチマチの中で、弱含む状況と
なりましたが、ダウは、それでも13400ドル辺りで終了してます。
結局、日経平均は1週間で239円下落(↓2.63%)し、8870円の
大引けでした。
月末の東京市場、弱含みを暗示する9月相場となりました。
いよいよ、明日から12年下期、10月相場がスタートします。
10月第1週(10/1~10/5)の主なイベントと予定は、下記1.の
通りです。
明日からは、週末の米雇用統計をはじめ、国内の日銀金融政策決定
会合、欧州各国中銀の政策委員会など、イベントを多く控えています。
日本株は、発表された経済指標(8月鉱工業生産、基調判断等)の下振れ
から景気後退局面入りの可能性が高まってきています。こうなると、追加
金融緩和策を含む政策先取りの要求で、日銀が続けて二の矢を打てるか、
ポイントです。
日経平均、10月第1週(10/1~10/5)のレンジは、8750円~9000円
程度を想定しています。
1.10月第1週 主なイベントと予定
10/1
日本 第3四半期 日銀短観
日本 リブセンス (マザーズ→東証1部 変更)
日本 じもとHD、東光高岳HDなど7銘柄 株式移転による新規上場
日本 王子紙 → 王子HD、日本電話施設 → NDSなど社名変更
日本 新日本製鉄と住友金属工業が合併 → 新日鉄住金
日本 日新製鋼と日本金属工業が統合 → 日新製鋼HD
日本 郵便局会社と郵便事業会社が統合 → 日本郵便
日本 改正著作権法施行で、私的違法ダウンロード刑罰化
日本 損保ジャパン、太陽光発電事業者向け火災保険を発売
日本 乳製品大手、バター&チーズの小売価格を2.4%~5%値上げ
日本 NHK受信料、最大で月額120円値下げ
日本 国が輸入し、製粉会社へ渡す小麦価格を平均3%値上げ
日本 地球温暖化対策税導入
日本 しまむら、ライトオン、ジェイコム。カスミ等 決算
米 9月ISM製造業景気指数
米 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、講演
中国 9月製造業PMI
中国 休場(中秋節・国慶節 ~10/7)
EU 8月ユーロ圏失業率
10/2
日本 家電見本市「CEATECジャパン」(~10/6、幕張メッセ)
日本 ユニー、イズミヤ、スギHD等 決算
米 9月自動車販売
豪 中銀政策金利
香港 休場
印 休場
EU 8月ユーロ圏生産者物価指数
10/3
日本 ローソン、キューピー、イズミ、マルカキカイ等 決算
米 9月ADP雇用者数
米 9月ISM非製造業景気指数
米 大統領候補による第1回討論会
中国 9月非製造業PMI
豪 8月貿易収支
EU 8月ユーロ圏小売売上高
10/4
日本 日銀、金融政策決定会合(~10/5)
日本 日本コンセプト新規上場
日本 セブン&アイ、良品計画、米久、わらべや、パルコ等 決算
日本 投資の日
米 新規失業保険申請件数(~9/29までの週)
米 8月製造業新規受注
米 FOMC議事録(9/12、13日分)
米 ブラード・セントルイス連銀総裁、講演
豪 8月小売売上高
英 BOE政策金利
西 スペイン国債入札
EU ECB政策金利
EU ドラギECB総裁、記者会見
10/5
日本 日銀政策金利・白川日銀総裁、記者会見
日本 8月景気動向指数速報
日本 吉野家、不二越、オンワード、ダイエー等 各決算
米 9月雇用統計
2.NY市場、為替/債券 各結果(9/28)
28日のNY市場はユーロ売りが優勢となり、全体的にはドル買いが
優勢となっている。スペインに対する懸念が根強く、この日は国内銀の
ストレステストの結果発表があった。結果はスペイン銀の資本不足は
全体で593億ユーロとなった。600億ユーロ程度が予想の中心だったが、
若干だが下回っている。
EUはスペイン銀支援(スペイン政府の担保付き)に1000億ユーロを
用意。スペイン当局者からは、400億ドル程度の支援要請で済むとの
見解も伝わっており、概ねポジティブな内容ではあった。
ただ、結果発表後はユーロの買い戻しが強まったものの、その動きは
続かず、再び売りに押されている。ムーディーズによるスペインの格
付けが、週末にかけて発表される可能性もある。ムーディーズは9月末
までは現在のBBa3の格付けを継続するとしており、その期限が日曜日で
あることから、早ければ取引終了後に発表され、ジャンク級への格下げ
の可能性も指摘されている。
ユーロドルは1.28台半ばに下落し、ユーロ円も一時100円を割り込む
場面も見られた。
一方、ドル買いの動きもあり、ドル円は堅調な動きが続いた。月末という
こともあり、本邦勢の大口の実需買いなども観測されている。
一時78円台に上昇したが、10日線と21日線が重なる78.15/20水準には
上値を抑えられている。
ムーディーズに関しては、スペインの格付けをジャンク級への格下げる
可能性が高い。懸念ではあるが、一方で、それによって、スペイン政府
によるEUへの全面支援要請が早まることも考えられる。いずれにしろ、
格付けが発表された場合は、来週初の動きに要注意。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=161899
米国債利回り(NY時間16:46)
2年債 0.230(-0.020)
10年債 1.632(-0.022)
30年債 2.823(-0.016)
期待インフレ率 2.421(-0.021)
*期待インフレ率は10年債で算出
28日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表になった米経済指標が
弱かったことなどもあり、利回りは低下して始まった。10年債は1.60%台、
30年債は2.8%台を割り込む場面も見られたが、この日発表されたスペイン
銀のストレステストにポジティブな反応も見られたことから、後半は下げ
幅を縮小している。30年債は一時プラスに転じる場面も見られている。
10年債は一時1.59%台、30年債も2.77%まで低下。
2-10年債の利回り格差は140(前日+140)と変わらず。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=161898
3.NY株式市場 結果(9/28)
NY株式28日
ダウ平均 13437.13(-48.84 -0.36%)
S&P500 1440.67( -6.48 -0.45%)
ナスダック 3116.23(-20.37 -0.65%)
CME日経平均 8870 (大証比:-10 -0.11%)
28日のNY市場、ダウ平均は反落。スペインを始めとした欧州不安が
根強く、また、この日発表になった米経済指標が弱い内容となったこと
から、序盤は売りが先行した。しかし、スペイン銀のストレステストの
結果が発表となり、想定範囲内ではあったものの、悲観的な内容でもな
かったことから下げ渋る場面も見られている。ただ、先行き不透明感も
根強いことから戻りの力も弱く、結局、反落して終えている。
ダウ平均は序盤に118ドル安でまで下落したものの、その後はプラスに
転じる場面も見られた。
ダウ採用銘柄ではバンカメやインテル、マイクロソフトが軟調。
一方、シスコ、ホームデポは上昇している。全体的には売り優勢の銘柄が
多かった。
コンサルティングのアクセンチュアが大幅高。決算は予想通りだったものの、
2013年8月通期の利益見通しはが予想を上回る内容だったことが好感
されている。アウトソーシングの受注が伸びているという。
ナスダックも反落。アップルの利益確定売りが続いている他、マイクロ
ソフト、インテルの下げが指数を圧迫。
フェイスブックが大幅高。月末の買い戻しも出ていた模様。また、新たな
収益源として、サイト内で贈答品を送ることが出来る機能を新たに付加
したことを発表。サイトから出ずに友人などに贈り物が出来るという。
RIMが大幅高。きのう引け後に発表された決算で赤字が予想ほどひどく
なかったことが好感されている。経営難も伝わっている同社だが、インドや
南アフリカ、インドネシアなど新興国でのスマートフォン利用者の伸びが
サポートとなった。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=161897
4.NY市場、原油先物11月限/金先物12月限 各結果(9/28)
NY原油先物11月限(WTI)
1バレル=92.19(+0.34 +0.37%)
28日のNY原油先物相場は小幅続伸。スペインへの懸念も根強く、また、
この日発表になった米経済指標も弱い内容だったことから、景気の先行き
不透明感もあり売りが優勢となった。ただ、スペイン銀のストレステストの
結果が発表となり、想定範囲内ではあったものの、悲観的な内容でもなか
ったことから買い戻しも入った。
ただ、為替市場でのユーロ買いの反応もさほど続かず、相対的にドル買いが
優勢だったことから上値は限定的となっている。
11月限は一時91.50付近まで値を落としていたが、92ドル台を回復している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=161892
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1773.90(-6.60 -0.37%)
28日のNY金先物相場は反落。小幅ながらも終始軟調な展開が続いた。
スペイン銀のストレステストの結果が発表となり、想定範囲内ではあった
ものの、悲観的な内容でもなかったが、為替市場でのユーロドルの上昇も
さほど続かず、金も上値が重い状態。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=161893