5月最終週~の日経平均は、月間で2か月連続上昇した。米欧での経済
活動再開への動きが広がる中、週明け国内で緊急事態宣言が全面解除見
通しとなり、また第2次補正予算への期待が先行して上昇傾向が継続し
相場の好材料となった。また、円高一服も相場を下支えした。
世界の多くの市場、株式相場は経済活動再開から、上昇トレンドだった。
結局、日経平均は週間で1489円上昇(↑7.31%)21877円。
さて、6月第1週(6/1~6/5)主なイベントと予定は下記の通り。
明日からの日経平均は、5/E迄の上昇で、スピード調整によるもみあい
になる可能性が大きいと思われる。経済活動の再開から、期待した動きが
先行して押し上げた面も否めない。コロナ暴落の買い戻しが、継続するか
バリュー株の動向が注目されます。
まず、2/26以来の22000円台への回復が期待されます。
国内は、緊急事態宣言解除後の感染者数の推移が、このまま維持できるか
東京、北海道、北九州市の動向に注目です。
一方、米経済指標で、6/1の5月ISM製造業景況指数、6/3の5月
非ISM製造業景況指数、5月ADP雇用統計と週末の雇用統計に注目。
米中のコロナを巡る争いのある中、香港の国家安全法制導入が全人代で可決
された事をきっかけに、米国から通商面の制裁と中国の対応が相場懸念材料
として意識されそうである。
国内での感染状況が一服状態なら、首都圏の休業要請していた業種の解除も
増え、相場は、22000円台を挟んでもみ合いしそうである。
日経平均、6月第1週(6/1~6/5)は21700円 ~22300円
程度を想定しています。
1.6月第1週(6/1~6/5)主なイベントと予定
6/1
日本 オリバー、ワットマン 各決算
日本 5月製造業PMI
米 5月ISM製造業景況指数
中国 5月財新製造業PMI
6/2
日本 日精工 決算
米 5月自動車販売
韓国 第1四半期GDP
豪 中銀政策金利
6/3
日本 5月サービス業PMI
日本 ウチダエスコ、内田洋 各決算
米 5月ADP雇用統計
米 4月製造業新規受注
米 5月ISM非製造業景況指数
加 ティフ・マックレム氏、カナダ中銀総裁に就任
中国 5月財新サービス業PMI
豪 第1四半期GDP
独 4月ドイツ失業率
EU 4月ユーロ圏失業率
6/4
日本 ピジョン、積水ハウス、ケーヒン、アインHD,空港ビル 各決算
米 4月貿易収支
米 ブロードコム 決算
EU 4月ユーロ圏小売売上高
EU 5月ユーロ圏サービス業PMI
EU ラガルド総裁の記者会見
6/5
日本 4月家計支出
日本 4月景気動向指数 速報値
日本 東芝、日駐、鳥貴族、トップカルチャ 各決算
米 5月雇用統計
米 ティファニー、ギャップ 各決算
2.NY市場 為替/債券 各結果(5/29)
NY市場は午前中ドル安円安の動きが広がった。ドル円は東京市場で
107円台前半に落とした流れを受けてNY朝に107円09銭を付ける動きが
見られたが、昼頃には107円80銭超えまで上昇。
クロス円の買いも優勢で、ポンド円がロンドン市場での131円70銭台
から133円46銭まで大きく上昇。
ユーロ円もロンドン市場で付けた118円80銭台から119円90銭近辺までと、
120円を意識するところまで買いが入った。
月末のロンドンフィックスにかけての外貨買い円売りが入ったとみられ、
ポンドドルはロンドン市場の1.2290近辺から1.2394まで上昇。
ユーロドルはやや頭が重かったものの、1.11台前半でのもみ合い。
ロンドンフィックス時間を過ぎると一転してクロス円は調整が入る展開。
ポンド円は132円70銭台まで一気に落とすと、その後のもみ合いを経て、
一時132円50銭割れまで。ユーロ円も119円50銭台まで値を落とす場面が
見られた。
一方NY午後はドル買いも優勢に。パウエルFRB議長が改めてマイナス金利
を否定した事、中国に対する厳しい姿勢を示すと見られたトランプ大統領、
中国への批判はしながらも即時かつ具体的な制裁には踏み込まなかった事
などが、ドルの買いを誘った。
ユーロドルは1.1080近辺までユーロ売りドル買いが進行。
ポンドドルは1.2290台までと高値から100ポイントの下げとなった。
ドル円はロンドンフィックス後のクロス円の売りにも下げが限定的で、
下値しっかり感を示すと、引けにかけてドル買い円売りが広がり、
107円80銭台の高値圏で週の取引を終えた。
https://fx.minkabu.jp/news/146011
米国債利回り
2年債 0.160(-0.010)
10年債 0.653(-0.037)
30年債 1.406(-0.046)
期待インフレ率 1.143(-0.035)
※期待インフレ率は10年債で算出
米中対立の激化への懸念などから、米国債は若干買いが優勢となった。
ベンチマークとなる10年債利回りはNY朝の0.68%台から0.6412%まで
下落し、0.65%台で引けている(利回り低下=債券価格上昇)。
パウエルFRB議長のWEB討論会では、これまで同様にマイナス金利について
米国にとっては適切ではないと否定的な姿勢を示した。今後について、
財政支援が必要で、金融政策だけでは不十分という姿勢を示し、債券価格
を支える格好に。
トランプ大統領の会見では、中国への不満が見られたものの、即時の制裁
発動には至らず慎重な姿勢が見られ、影響は限定的に。
https://fx.minkabu.jp/news/146012
3.NY株式市場 結果(5/29)
NY株式29日
ダウ平均 25383.11( -17.53 -0.07%)
S&P500 3044.31( +14.58 +0.48%)
ナスダック 9489.87(+120.88 +1.29%)
CME日経平均 21950 (大証比:+140 +0.64%)
ダウ銘柄数ではプラスが優勢に。ゴールドマンサックスが昨日に続いて
大きく売られた。JPモルガンチェースも大きな下げに。航空宇宙大手
レイセオン・テクノロジーズは4%超の下げに、航空大手ボーイングも
値を落としている。
ドラッグストア大手ウォルグリーン・ブーツなどが上昇。
ナスダックは前日終値を挟んでの振幅が続いたが、夕方にかけて買いが
広がる展開となった。
GAAFA関連では朝から比較的強かったエヌビディアとテスラが大きく
上昇。一昨日、トランプ大統領が自身のツイートに対して真偽を確認する
ようにとのチェックが入り、強い批判を浴びせたツイッターは今日も売りが
優勢に。
その他銘柄で、昨日のダラーツリーに続いて、米国版百均大手ダラーゼネラル
4%の上昇。シトリクスやキーサイトなど情報関連も強い。傘下のジェフリー
の閉店などで昨日値を落としたシアトルが本部の百貨店大手ノードストローム
10%を超える大幅安に。
https://fx.minkabu.jp/news/146001
4.NY市場 原油先物7月限/金先物8月限 各結果(5/29)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=35.26(+1.55 +4.60%)
NY原油は時間外取引では米中の対立からリスクオフの動きが先行し、
軟調に推移。日中取引の開始後もその流れを引き継いだ。しかし中盤
から押し目買いが優勢となり、午後にトランプ米大統領が会見を行っ
たが、中国への即時経済制裁についての表明をしなかったことで買い
安心感が広まった。また米国内の掘削装置の稼動数の減少継続から地
合いを引き締め、終盤にかけて一段高となり、期近7月限は35ドル台
半ばから後半での取引となった。
https://fx.minkabu.jp/news/146005
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1751.7(+23.4 +1.35%)
金8月限は大幅続伸。時間外取引では、米中の対立に対する懸念が強く、
買いが優勢となり、10ドルを超える上げ幅を維持。
日中取引で、トランプ米大統領が中国に関する会見を午後に控えている
ことから一段と緊張が高まり、金のリスクヘッジからの買いが強まった。
ドル安警戒感も買いを促した。5月の最終商いで買い戻しの動きもあり、
1,750ドルの節目を試し、この日の高値圏で引けた。
https://fx.minkabu.jp/news/146003
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