週末、当ブログにコメントしたTさんの「顔」問題。「日銀、白川総裁の顔は、
すぐに浮かばないが、ECBドラギ総裁の顔は、すぐに浮かぶ。」と言うもの。
投資を始めたTさん、両総裁の顔を知っているでしょうが、白川総裁の傍観的
金融政策に、「No」のサインを送った揶揄的表現でしょう。
現状、一般投資家のみならず、企業経営者、心ある政府内の議員先生の中にも、
何もしない日銀の姿勢に「歯がゆい」思いを抱いてるに違いありません。
小生も、その「歯がゆい」姿勢に危機感を持っているひとりで、ブログ内で
叱咤しています。
そんな中、おもしろい記事を見つけたので、アップするとともに、わが意を
得たりと思える人がいたらOKです。
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市場経済が世界を履いつつある一方で、国家資本主義や為替誘導等の非市場的な
要因が増長している。為替レートは、市場の合理性によって決まると考えられている
が、現実には国家利害が色濃く反映されている。
特に最近は世界の3大貿易黒字増加国、すなわち中国、ドイツ、韓国において全く
為替調整が効かない構造となっている。中国人民元は、依然として米ドルにリンク
する「ドルぺグ」に近く、ドイツは大幅な黒字国なのに、ユーロ安の恩恵を受けている。
また、韓国は競争力促進のためのウオン安誘導を続けている。これに対して主要
黒字国の中で、日本だけが為替を自由市場に任せている。
加えて日本は世界唯一のデフレ国、また中央銀行が為替水準に中立を装う国で
あるため、消去法的な通貨投機の対象となり円独歩高が続いている。為替変動は
時には10%、20%の幅で動き、国家間の交易条件を大きく変化させるので、関税
交渉や通商努力を台無しにする危険もある。
ここは徹底した金融緩和により、通貨主権をすべき場面である。世界の中央銀行は
金利操作から量的金融緩和へと政策の軸を移してきたが、日銀がその先頭を走る
べきである。量的緩和によるリフレ政策は需要不足に悩む世界各国にとっても、
歓迎すべき政策である。円高デフレ終焉は、資産価格を上昇させ内需を押し上げる。
日本経済の風景を一変させるだろう。 出典:日経産業新聞12/8/E 眼光紙背(影武者)
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