10月最終週は、11/2、3に開催される米FOMCをめぐる思惑が、相場を翻弄
しました。
米追加緩和期待がある中、緩和の規模や内容をめぐって思惑もあり、ドル円は
82円手前まで上昇したものの、週末は80円台前半のドル安/円高となりました。
また、米経済指標は、一部改善の兆候もあり NY株式市場は、年初来高値近辺での
もみ合いと、米中間選挙年の株高アノマリーが活きている感じがします。
一方、日経平均は、円高進行の懸念が払拭されず、週間で224円下落(↓2.4%)し
9202円の週末となり、月足陰線となりました。
日銀は、次回の決定会合の日程を前倒すと発表しましたが、円高/ドル安に変化は
無く、例え、時間稼ぎであったとしても、為替介入がほしかったところ。
さて、11月第1週の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
ポイントは、11/2、3のFOMC 内容とそれを受けた日銀金融政策決定会合での
対応にあります。また、週末には、米雇用統計発表もあり、東京市場は、大きく動く
かもしれません。
尚、企業決算が本格化して、為替レートを円高方向に見直しても、通期業績予想を
下方修正せず、上方修正するところも散見されます。 円高イミュニティが、出ており、
波乱の芽を残しても、重要イベント通過のアク抜けとなるか注目です。
11月第1週(11/1~11/5)の日経平均レンジは、9100円~9500円程度を
想定しています。
1.11月第1週(11/1~11/5) 主なイベントと予定
11/1
日本 9月毎月勤労統計(厚労省)
日本 10月自動車販売台数(日本自動車販売協会連合会)
日本 アステラス、住生活、伊藤忠、DeNA 各決算
日本 三井住友FG、NY市場上場
米 9月PCEコア・デフレータ
米 9月個人所得・支出
米 10月ISM製造業景況指数(予想、54.0)
米 コーニング 決算
中 10月中国製造業PMI
11/2
日本 10月マネタリーベース(日銀)
日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(10/4、5日分)
日本 イビデン、スズキ、三菱ケミ、クボタ、東エレ 各決算
米 FOMC(~11/3)
米 米中間選挙(上院の3分の1、下院の全議席を改選)
米 ハートフォード、エレクトロニック・アーツ、
ニューモント・マイニング 各決算
豪 中銀政策金利
印 インド中銀政策金利
11/3
日本 祝日(文化の日)
米 10月ADP雇用統計 (予想、+2万人)
米 10月ISM非製造業景況指数 (予想、53.5)
米 FOMC政策金利
米 9月製造業受注
米 プルデンンシャル、CVSケアマーク、
ホールフーズ・マーケット、トランスオーシャン 各決算
11/4
日本 日銀金融政策決定会合(~11/5、前倒し開催)
日本 白川日銀総裁講演
日本 ヤマダ電、日産自、国際帝石、OLC 各決算
米 新規失業保険申請件数(10/30日までの週)
米 10月自動車販売
米 10月ICSチェーンストア売上高
米 スターバックス、アパッチ 各決算
豪 9月小売売上高
ブ ブラジル9月鉱工業生産
英 中銀政策金利
EU ECB政策金利
EU トリシェECB総裁記者会見
11/5
日本 日銀政策金利
日本 APEC(アジア太平洋経済協力会議)財務相会合(~11/6)
日本 キリン、トヨタ、ブリジストン、住友不動産、旭硝子 各決算
米 10月雇用統計 (予想、非農業部門雇用者数、+6万人
失業率、9.7%)
米 9月中古住宅販売成約指数 (予想、前月比+3.0%)
米 エヌビディア 各決算
加 10月カナダ雇用統計
豪 金融政策四半期報告
英 10月生産者物価指数
11/6
日本 APEC財務相会合(京都)
11/7
日本 APEC最終高級実務者会合(~11/8、横浜)
米 米国夏時間終了
2.NY市場 為替/債券 各結果(10/29)
29日のNY市場は、ドル安の推移だった。注目された米第3四半期GDPは、前期比
年率2.0%と市場予想通りの結果だった。内訳で、在庫や個人消費の伸びが寄与する
一方、住宅や貿易赤字が足を引っ張った。
また、市場はコアPCEの伸びが0.8%に留まり市場予想1.0%を下回ったことや雇用
コスト指数の伸びが予想を下回ったことが次週のFOMCでの追加緩和への思惑を
増幅させている。
その後発表された10月シカゴPMIは60.6と予想を上回ったが反応は限定的。
10月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値は67.7へと下方修正されている。
米国債利回り
2年債 0.336(-0.024)
10年債 2.598(-0.060)
30年債 3.983(-0.066)
29日のNY債券市場は、弱めの米経済指標を受けて緩和期待が高まり買われた
(利回りは低下)。10年債は2.6%割れ、30年債は3.98台へと利回りが低下している。
2-10年債利回り格差は226bp(前日230bp)だった。
朝方発表された米第3四半期GDP速報値は前期比年率2.0%と市場予想並の伸び
だったが、市場では景気回復にとっては低水準との評価が多かった。
第3四半期コアPCEが0.8%の伸びに留まり、第2四半期の1.0%に届かなかったことも
追加緩和観測を強めて債券買いの材料となった。
10月シカゴPMIは60.6と予想を上回り、10月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値は
67.7と予想を下回るなど、その他の指標はまちまちだった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=88785
3.NY株式市場 結果(10/29)
NY株式29日
ダウ平均 11118.49 (+4.54 +0.04%)
S&P500 1183.26 (-0.52 -0.04%)
ナスダック 2507.41 (+0.04 +0.00%)
CME日経平均 9185 (大証比:-5 -0.05%)
出来高(億株)
NYSE 10.36
ナスダック 21.08
29日のNY株式市場は、ダウ平均が前日比4.54ドル高の11118.49、ハイテク中心の
ナスダックが前日比0.04高の2507.41で取引を終えた。いずれもほぼ前日終値並み
の水準だった。
NY市場序盤に発表された第3四半期の米GDP速報値は前期比年率2.0%と市場予想
通りの結果だった。シカゴPMIやミシガン大消費者信頼感指数などもまちまちで、株式
市場の手掛かりとはならなかった。
来週のFOMCや週末を控えて様子見気分が広がり、ダウ平均の値幅は50ドル程度に
留まった。
ダウ採用銘柄では、アルコア3.79%高、IBM1.92%高、マイクロソフト1.37%高と
値上がり率上位。シェブロン2.17%安、インテル1.95%安、メルク1.79%安が
値下がり上位だった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=88786
4.NY原油先物12月限、金先物12月限 各結果(11/29)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=81.43(-0.75 -0.91%)
29日のNY原油先物12月限は前日比0.75ドル安の81.43ドルで通常取引を終えた。
終値としては10月21日以来の安値水準となった。週末を控えたタイミングで、このところ
の上昇に対する利益確定売りが入った。
また、米GDPの伸びが予想通りの低水準に留まった事や、NY市場でユーロドルが伸び
悩んだことも上値を押さえた。12月限は一時80.56ドルまで売り込まれる場面があった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=88778
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1357.60(+15.10 +1.12%)
29日のNY金先物12月限は前日比15.10ドル高の1357.60で通常取引を終了した。
米GDP速報値が予想通りの結果となったあとも来週のFOMCの追加緩和見通しに
変化はみられず、ドル安の圧力が継続したことが金相場を支えた。
また、テロ関連のニュースが安全資産である金の需要を喚起した面もあった模様。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=88776
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