5/25~週の日経平均は、堅調な相場環境となり、5/15から続伸の連日で
週末に11連騰と27年ぶりの連騰記録と、時価総額のバブル期超えが印象に
残った週となりました。
NY株式市場、今秋以降に利上げ実施に踏み切るとの思惑から、為替がドル高
円安にシフト。1ドル=124円台になった事が、NY市場が軟調で終了した日を
受けても、下値では押し目買いが入りました。
また、EU市場がギリシャ債務懸念も大きく問題化しなかった事も援護となった
感があります。
結局、日経平均は1週間で298円上昇(↑1.47%)20563円の大引けでした。
6月第1週(6/1~6/5)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
経済指標の注目点は、米での雇用統計前哨戦となる6/3のADP雇用統計、週末
6/5雇用統計に注目です。その他 経済指標目白押しの中、一喜一憂する展開に
なりそうである。
また、6/5にIMFへの融資返済の先送り可能性が出てきたギリシャ債務問題を
EU市場が、どう消化するかも注目されます。
そんな中、週明けの日本市場、好需給と海外資金投入で、下落スタートの日経
平均続伸記録を伸ばすのか注目されます。
また、6/1からコーポレートガバナンスが導入され、6月末に向けての株主総会
政府の追加成長戦略の思惑などから、とんでもない事件が起きない限り、下値は
限定的と捉えたい。
日経平均、6月第1週(6/1~6/5)レンジは、20300円~20750円程度を
想定しています。
1.6月第1週(6/1~6/5)主なイベントと予定
5/31
米 国債償還 2年債(349億ドル)
5年債(408億ドル)
6/1
日本 1~3月法人企業統計
日本 5月新車販売台数
日本 5月百貨店個別売上高
日本 伊藤園、ピジョン 各決算
日本 アダストリアHD → アダストリアに社名変更
日本 コーポレートガバナンスコード(企業統治指針)適用開始
米 4月個人所得/支出
米 5月ISM製造業景況指数
米 米国議会再開
米 ボストン連銀総裁、講演
中国 5月製造業PMI
シ シンガポール市場 休場
タ タイ市場 休場
独 5月消費者物価指数
6/2
日本 4月毎月勤労統計
日本 ダラー・ゼネラル 決算
米 4月製造業受注
米 5月自動車販売台数
印 インド金融政策会合
台 タイペイ国際電脳展(~6/6、台北コンピューテクス)
豪 5月雇用統計
豪 中銀政策金利
EU 5月ユーロ圏消費者物価指数
6/3
日本 日本経団連 榊原会長(東レ会長)就任1年
日本 COP21準備会合(~6/14)
米 5月ADP雇用統計
米 5月ISM非製造業景況指数
米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 シカゴ連銀総裁、講演
中国 5月HSBCサービス業PMI
豪 第1四半期GDP
EU 4月ユーロ圏失業率
EU 4月小売売上高
EU ECB政策金利発表
EU ドラギECB総裁 記者会見
世 OECD世界経済見通し公表
6/4
日本 日銀国際コンファレンス「金融政策の効果と実践」(~6/5)
日本 黒田日銀総裁、あいさつ
日本 積水ハウス 決算
米 新規失業保険申請件数(30日までの週)
米 タルーロFRB理事、講演
中国 「天安門事件」から26年
英 中銀政策金利発表
6/5
日本 4月景気動向指数
日本 安倍首相 訪欧(~5/13)
米 5月米雇用統計
米 NY連銀総裁、講演
米 米国糖尿病学会
独 ドイツ 4月製造業受注
ギ ギリシャ、IMFへの返還日(3億ユーロ)
世 OPEC総会
5/6
日中 日本・中国 財務対話(北京、3年2カ月ぶり)
日本 AKB48、41th 選抜総選挙
世 サッカー女子W杯、カナダ大会(~7/5)
6/7
ト トルコ総選挙
世 G7(~6/8)
2.NY市場、為替/債券 各結果(5/29)
今日のNY市場はドル買いが一服している。この日発表になった米GDPが
マイナス成長に下方修正されたことや、シカゴPMIも弱かったことから、この
ところ高まっていた米利上げ期待も一服している。
GDPについては、3月の貿易赤字が予想以上に拡大していたことから、マイ
ナス成長への下方修正は事前に予想されていた。さほど驚きではなかった様に
思われるが、今週に入って急ピッチでドル高が進んでいたことから、利益確定
売りにはよいきっかけとなったのかもしれない。
第1四半期のGDPに関しては季節調整の問題も指摘される中、FRBが指摘
する一時的要因との認識を、市場が変えるほどのインパクトはなかったように
思われる。
ドル円は123円台に一時伸び悩んだものの、前日安値の123.60水準はしっ
かりとサポートされており、上値追いのモメンタムは堅持している。
ユーロドルは買戻しの動きが優勢となり、一時1.1000付近まで上昇する場面も
見られた。ただ、1.10水準は重要な節目でもあり、強い上値抵抗となっていた
模様。
ギリシャ問題は依然として行方が見えず、期待と失望が入り混じる中、ユーロ
ドルが再びリバウンドの流れに戻せるか注目となる。1.10台を回復することは
もちろんだが、5月中旬からの下げのフィボナッチ38.2%戻しが1.1065付近に
あり、その水準まで戻せるか注目される。http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=259383
米国債利回り
2年債 0.605(-0.024)
10年債 2.121(-0.014)
30年債 2.883(-0.005)
期待インフレ率 1.828(+0.018)
*期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表になった米GDPがマイナス
成長に下方修正されたことや、製造業の景況感指数も弱かったことから利上げ
期待が緩んでいる。
10年債利回りは一時2.09%まで低下したものの、月末ということもあり、終盤に
なって利回りは2.12%付近まで戻している。
政策金利に敏感な2年債は一時0.6%を下回る場面も見られた。
2-10年債の利回り格差は+152(前日+148)。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=259382
3.NY株式市場 結果(5/29)
NY株式29日
ダウ平均 18010.68(-115.44 -0.64%)
S&P500 2107.39 ( -13.40 -0.63%)
ナスダック 5070.03 ( -27.95 -0.55%)
CME日経平均 20475 (大証比:-85 -0.42%)
今日のNY株式市場、ダウ平均は続落。この日発表になった米GDPがマイナス
成長に下方修正されたことや、製造業の景況感指数も弱かったことから、株価は
利益確定売りに押されている。最高値更新が続いていた中、月末ということも
あり、利益確定売りが優勢となった。
ダウ平均は一時18000ドルを割り込む場面も見られている。
ダウ採用銘柄ではマイクロソフト、P&G、ボーイングが軟調。一方、メルク、
インテルが上昇。
メルクはがん免疫治療薬の治験結果が予想以上に好調との発表が好感されてる。
ヘルスケアーのヒューマナが午後になって急伸。同社は身売りを検討しており、
ゴールドマンをアドバイザーとして採用とも伝わっていたが、一部報道で保険の
シグナが同社の買収に興味を持っていると伝わっている。その他では、健康保険
のエトナも興味を示しているとの報道も伝わっており、買収への思惑が高まって
いる格好。
ナスダックも続落。アップが下落した他、マイクロソフト、グーグルも軟調。
半導体のアルテラが大幅高。一部報道でインテルによる150億ドルでの買収合意に
近づくと報じられたことが好感されている。早ければ来週にも発表される可能性が
あるという。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=259380
4.NY市場、原油先物7月限/金先物8月限 各結果(5/29)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=60.30(+2.62 +4.54%)
ブレント先物7月限(ICE)
1バレル=65.56(+2.98 +4.76%)
ブレント-WTI 5.26(前回4.90)
今日のNY原油先物相場は大幅続伸。きょうはドル買いが一服していたことや、
前日の米週間石油在庫統計で在庫現が続いていることから供給過剰懸念も一服
している。
米大手石油ガス開発のベーカー・ヒューズが、米国内の原油と天然ガスの掘削装置
(リグ)稼動数を発表していたが、減少が続いていることもフォローとなった。
原油は13減の646箇所となっている。
7月限は60ドル台を回復し、一時60.70ドルまで上昇している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=259376
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1189.80(+1.00 +0.08%)
今日のNY金先物相場は小幅に続伸。この日発表になったGDP改定値など米指標が
弱い数字だったこともあり、為替市場でドル高の動きが一服していたことがサポート
となった。
ただ、上値が重い雰囲気に変化はなく、1200ドルの回復を目指す動きまでは見られて
いない。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=259377