8/23~週、週明けに 政府/日銀の電話会談が行われましたが、具体的な
アクションが示されず、マーケットから失望感を誘いました。
週央にかけ、ドル/円は、瞬間的に83円台を付ける場面もあり、15年ぶり
円高水準ということで、マーケットを始め財界、投資家の風当りも強くなり、週末に
かけて、政府/日銀もようやく重い腰を上げる格好になりました。
日本経済の「今ここにある危機」に直面しても、政府/日銀フットワークの重さが
目立ちます。民主党政権は、円高/デフレ退治が急務の中、代表選をやっている
場合じゃなく、政争より国益を考えてほしいものです。
一方、NY市場は、経済指標の弱い結果から先行き景気後退懸念もあり、ダウは
一時 1万ドル割れするものの、週末のGDP改定値が予想を上回り、急反発。
ダウは164ドル高の10150ドルで取引を終了しました。
週末のバーナンキFRB議長の講演で、景気を下支えするため、金融緩和に踏み
切る用意があると表明したことが好感されました。
結局、日経平均は、1週間で188円(↓約2%)下落の8991円の大引けでした。
8月最終週~9月第1週の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
政府/日銀も対応に追われ、月末までに追加経済対策と追加金融緩和を打ち出す
方針で、取り合えず重い腰を上げ、市場にメッセージを出す予定です。
9/3の米雇用統計を控え、戻りも期待されるところで、政府/日銀の協調施策で
円買いの動きが一服し、85円 → 86円・・・と円安に戻ればおもしろいところ。
8月最終週~9月第1週の日経平均レンジは、8900円~9450円程度を想定
しています。
1.8月最終週 ~9月第1週 主なイベントと予定
8/30
日本 政府/日銀 協調施策発表?(~8/31)
日本 日銀 臨時政策決定会合(追加緩和)
米 7月PCEデフレータ
米 7月個人所得および個人消費
NZ 7月貿易収支
英 英国休場(バンクホリデー)
8/31
日本 7月鉱工業生産(経産省)(予想、前月比-0.1%、前年比+14.3%)
日本 7月自動車生産(日本自動車工業会)
日本 7月住宅着工戸数(国交省)
日本 米軍普天間基地 代替施設位置・工法の決定期限
日本 JAL再生計画案
米 8月シカゴ購買部協会景気指数 (予想、57.6)
米 8月消費者信頼感指数
米 FOMC議事録(8/10日分)
米 国債償還 2年債(346.7億ドル)
加 第2四半期カナダGDP
独 8月ドイツ雇用統計
EU 7月ユーロ圏失業率
EU 8月ユーロ圏消費者物価指数 速報値
印 4~6月期GDP
9/1
日本 8月自動車販売(日本自動車販売協会連合会)
日本 民主党代表選挙 告示(投票 9/14)
米 8月ADP雇用者数
米 8月ISM製造業景況指数 (予想、53.0)
豪 第2四半期GDP
英 8月製造業PMI
9/2
日本 8月マネタリーベース(日銀)
米 7月中古住宅販売成約指数 (予想、前月比-1.5%)
米 8月ICSCチェーンストア売上高
豪 7月貿易収支
ス 第2四半期スイスGDP
EU 第2四半期ユーロ圏GDP改定値
EU 欧州中銀(ECB)政策金利発表
EU トリシェECB総裁 定例会見
9/3
日本 4~6月期法人企業統計(財務省)
米 8月雇用統計 (予想、非農業部門雇用者数が -10.6万人、
失業率が 9.6%)
米 8月ISM非製造業景況指数
米 ロックハート・アトランタ連銀総裁 講演
ブ ブラジル4~6月GDP
2.NY市場、為替/債券 各結果(8/27)
週末、バーナンキFRB議長が景気見通しが悪化すれば、追加刺激策の用意が
あると表明している。議長は景気回復ペースがやや減速、経済見通しは不確
かと、景気に対して慎重な姿勢を示していた。
ただ、実際に追加緩和に踏み切るとは明言していない。
講演直後は株安、円高に振れたが、市場では想定範囲内の内容とも受け止め
られ、リスク回避の流れは持続しなかった。今月10日のFOMCでは景気判断の
引き下げと償還債券の再投資が決定され、市場はネガティブな反応を示した
が、今回の講演は市場を混乱させることなく、逆に安心感を与える形となった。
27日のNY市場は円安が進んだ。きょうはバーナンキFRB議長の講演が話題
となった。議長はカンザスシティ連銀主催の会合で景気を下支えするため、
追加緩和の用意があることを表明した。
講演が伝わると、景気の先行き不透明感で株安・円高に振れたが、金融緩和
期待で米国株が上げに転じると、円安方向に反転した。
この日発表された第2四半期の米GDP・改定値が予想ほど落ち込まなかった事も
リスク投資に対する安心感を与えた。株価上昇に伴い、ドル円は84円台前半
から85円台半ば、ユーロ円は107円台前半から108円台後半、ポンド円は130円台
半ばから132円台半ばまで上昇した。
なお、28日付の日経新聞・電子版は、日銀が週明けにも臨時会合を開き、追加
緩和を決めることで最終調整に入ったと報じている。
米国債利回り
2年債 0.556(+0.039)
10年債 2.638(+0.162)
30年債 3.685(+0.174)
27日のNY債券市場は下落、利回りは上昇した。金融緩和期待で米国株が
急反発したことが嫌気された。早朝発表された第2四半期のGDP・改定値が市場
予想ほど下方修正されなかったことも相場を圧迫した。
バーナンキFRB議長が講演で、景気見通しの不透明感に言及すると若干買い戻さ
れたが、株価の上昇に伴って売りが膨らみ、長期ゾーンを中心に利回りは上昇。
2年債利回りは0.56%付近、10年債利回りは2.66%付近まで上昇した。
2年債利回りは3週間ぶり、10年債利回りは1週間ぶりの高水準だった。
2-10年債の利回り格差は208ベーシスポイント(前日:196)に拡大した。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=82468
3.NY株式市場 結果(8/27)
NY株式
ダウ平均 10150.65(+164.84 +1.65%)
S&P500 1064.59 ( +17.37 +1.66%)
ナスダック 2153.63 ( +34.94 +1.65%)
CME日経平均 9080 (大証比:+110 +1.22%)
27日のNY株式市場は急反発。ダウ平均は164.84ドル高の10150.65ドルで
取引を終えた。この日実施された講演で、バーナンキFRB議長が景気を下支え
するため、金融緩和に踏み切る用意があると表明したことが好感された。
講演内容が伝わると、弱気な経済見通しを背景に売りが先行したが、最近の
下げで値ごろ感が出ていたこともあり、買い戻されている。
第2四半期のGDP・改定値が予想ほど落ち込まなかったことも相場を下支え。
ダウ採用銘はほぼ全面高。産業関連株や資源株が高い。デュポンは3.8%高、
アルコアは3.1%高、キャタピラーは3.0%高だった。一方、消費関連株の一角は
冴えない。ジョンソン&ジョンソンは0.3%安、ウォルマートはほぼ変わらず。
HPは0.5%安。同社はライバルのデルに対抗してデータ管理会社3PARの買収
価格を1株30ドルに引き上げたが、市場の反応は今ひとつだった。
ハイテク株中心のナスダックは急反発。アップルは0.5%高、インテルは1.0%高、
グーグルは1.7%高だった。インテルはきょう、7-9月期の業績見通しを下方
修正している。業績見通しの引き下げで株価が急落、サーキットブレーカー
制度が発動され、売買が一時停止となる場面もあった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=82469
4.NY市場、原油先物10月限/金先物12月限 各結果(8/27)
NY原油先物10月限(WTI)
1バレル=75.17(+1.81 +2.47%)
27日のNY原油先物は3日続伸。10月限は1.81ドル高の75.17ドルで取引を
終えた。この日は米国株を睨んでの取引だった。バーナンキFRB議長が講演で、
景気の先行き不透明感を示すと米国株が売られ、原油も連れ安となった。
ただ、その後は金融緩和期待で米国株が急反発したため、原油は買い戻しが
優勢となった。議長は必要に応じて景気刺激策を行う可能性を示唆している。
終値では約1週間ぶりの高値水準だった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=82464
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1237.90(+0.20 +0.02%)
27日のNY金先物はほぼ変わらず。12月限は0.20ドル高の1237.90ドルで
取引を終えた。この日は前日終値を挟んで振幅した。ユーロドルが1.27台を
割り込むと軟化したが、ドル高の流れが落ち着くと買い戻されている。
週末で売買を手控える投資家も多く、1日の値幅は約10ドルと小さかった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=82460
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