今日、FPの「継続教育研修会」に出席したので、その概要を約6年
ぶり、ブログに載せます。(2回目です)
毎年、4~5回この研修会に参加してますが、テーマは、リスク管理、
金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継など
様々なテーマで、希望のテーマを選択しています。
今回は、「金融資産運用」のテーマで、講師陣は下記の通り。
講演:テーマ 『中国金融市場の現状』と『2015年の相場展望』
第1部 タイトル:中国金融市場の挑戦と評価:単一銀行制度から
シャドーバンキングまで
講 師:古島 義雄 氏 福山大学経済学部教授
同大学院経済学研究科長
立命館アジア太平洋大学国際経営学部客員教授
第2部 タイトル:2015年の相場展望~異次元緩和の効果と限界~
講 師:五十嵐 敬喜 氏
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
執行役員 調査本部長
第1部
古島氏は、旧日本長期信用銀行勤務、シカゴ支店長・アジア部長などを
歴任その後、世銀にも席をおき、国際経済やアジア経済に造詣があるので
大学経済学の教鞭を取られています。
中国の1人当りのGDP 7000~8000ドル/人
日本の1人当りのGDP 30000ドル/人
だが、人口が13億人強なので、GDPが世界2位なのは、周知の通り。
計画経済→市場経済の移行(1979年頃)がロシアに比べてうまく言ってる
が、所得格差は1;5以上に広がっている。
世界の銀行、総資産ランキング(2013年)
1位:中国工商銀行
2位:三菱UFJ FG
3位:香港上海銀行 HD
4位:ドイツ銀行
5位:クレディ・アグリコル
6位;BNPパリパ
7位:JPモルガンチェース
8位:バークレーズ
9位:中国建設銀行
10位;バンクオブアメリカ
(11位;中国農業銀行、14位:中国銀行)
◎ 中国金融市場の挑戦と評価のまとめ
○ 無から有を作り出してきた。但し、国民党時代の蓄積あり。
○ 短期簡に金融市場の量的質的発展(金融深化)を達成。
○ 金融市場の発展が中国経済の発展に貢献したという証拠はないが、少なく
とも足を引っ張ることには、ならなかった。
○ 国有企業を主とした貸し出し政策により不良資産が蓄積。
しかし、高度成長と不良資産管理策により問題解決。
○ リーマンショック後の公共投資増加に対して貸出で対応。
○ コスト削減と収益向上を指向して、オフバランス貸出、非預金商品が拡大。
自己資本拡充と不良資産問題が浮上。
◎ 教訓
○ 経済は、理想の姿を求めて、進歩していくものなのか。
(市場原理主義、プラトン主義)
○ 過去から自由でありえず、発展の経路もそれに制約されるものなのか
(経路依存性)
○ 塞翁失馬、「人間万事塞翁が馬」は、国家にも金融にも通じる?
○ 成功が失敗の背景となり、失敗が次の成功の原因となる。
(禍福はあざなえる縄のごとし。)
第2部
五十嵐氏は、1、2年前まで、WBS(テレビ東京)のコメンテイターとして度々
顔を出しているので、知っている人も多いのではないでしょうか。
この方、三和銀行に入行し、為替ディーラーとして若かりし頃、為替差損で穴を
あけた失敗談を披露。プラザ合意後の頃、ドル安と読むと反対に、ドル高と読む
とドル安になり、往復ピンタを食らったそうな(2億円損失と本人談)
今日の講演も、相場展望で来年以降は未知数(詳しく聞かないで)と、予防線を
張ってました。リフレ派でなく財縮派で、円高容認派のような印象ですが、いか
がでしょうか。
五十嵐氏、今日の講演では、日銀黒田総裁を政策を批判はしていないけれど、
物価目標2%に向け、昨年10月末の量的緩和策第2弾の実施は、円安で、
物価上昇する中、原油安があったから、実施に踏み切ったとのコメント。
それでも、今年の経済の見通しは、GDPもプラスに舵を切り、可処分所得が
物価上昇分を超える期待があるので、消費も比較的堅調に推移し、株価も上昇
する余地ありとの見立てでした。(ただ、ご本人はこれ以上の円安は、資産の
海外流失を招くので、望んでいないような口ぶり。)
色々なものの見方ができたので、参考になりました。
3月第3週の相場展望と予定は、明日書き込みします。
それでは、また。
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