秋葉の定番ひやかしポイントであるサンコーレアモノショップを覗いたら、店頭に、ウェアラブルモニター、すなわち顔の目の部分に装着するモニターが並んでいた。
作りは中国製ぽいものの、画質的に上と並の2種があり、上でも24800円と手ごろな価格(並は16000円ほどだが画質は妥協したくないので対象外)。
実際にためしてみると、昔からあったような大画面を謳いながら画質が悪く目も疲れそうな代物ではなく、映画館のスクリーンを観ているような画角の大きさとそれなりの解像度だったので、にわかにほしくなった。
なんでかというと、私はほぼ毎晩、寝る前はノートパソコンで映画鑑賞をしているのだ(ほんとは読書をすべきなのだが)。
ノートパソコンを寝床の布団の腹の上におけば、離れた40インチの液晶テレビよりも画角(画面の視野角)が大きくなる。
これが現行のパターン。
なので、 この店頭のモニターが腹の上ノーパソの画角より小さければ買う意味がない。
そこのところが判断しかね、決心がつかず、店を出た。
家に帰って、ネットでの購入者の評価(意外に高得点)を参照し、映画鑑賞という自分の用途に限れば(ゲームやテレビドラマ用でなく)、満足するらしい感触を得た。
また、あくまでも記憶上の比較だが、モニターの画角はかなり広い印象。
翌日、店に行き、また試して、あえて商品説明を聞き、さらに決心を固めるために店の中をくまなく歩きまわって、やっと購入した。
帰宅して、ノーパソに繋げて(HDMIと電源としての USB)スイッチを入れると、あっけなくかぶったモニターにパソコンの画面がきれいに映る。
画面上の文字も楽に読める(輝度はもちろん、ピントも片目づつ微調整できる)。
そして映画を起動。
モニター画面は四角く区切れててその周囲は暗黒の視野の周囲になっている。
まるで映画館の最前席でスクリーンを観ているようだ。
うれしいことに、目の前の15インチのノーパソよりも画角が広い。
解像度は最高というわけにはいかず、スクリーンのドットが見えるが、それとても映画館のスクリーンの気分にさせる。
しかも顔を移動しても、いつも視野はスクリーンが正面。
これはいける。
今後、映画を観るならこのモニターで観ないと損だとさえ思う。
ただ残念なのは、音が大きくならず、最大にしても、映画館の迫力ある音響は再現できない。
なので、サウンドはパソコンからブルートゥースでBoseのスピーカから出す。
これで、観客一人の映画館気分!
ところが、思わぬつまづきがあった。
一人で映画を観る時、ポップコーン(など)と飲物、私の場合はお酒!をかかせない。
視野全体を映画館のスクリーンに向けた状態で、顔を動かしても、いつもスクリーンから離れないので、特に飲物が飲めない(つまみ類なら手探りでなんとかなる)。
私は寝る前に映画を観ながら酒を飲むのが毎日の無上の楽しみなのだが、飲食を我慢してまでずっと映画を観る気にはなれない。
映画より酒だ。
実際、グラスに入れた酒だと、手探りでは絶対グラスを倒してしまう。
さらにグラスを口に持って行くと、グラスの縁がモニターのでっぱりにぶつかって傾けられない。
これはかなり深刻な問題だ。
そこで考えた。考えれば問題は解決できる。
まず、アウトドアで使われている、携帯してストローで吸入する水筒がいいのではと、ネットで千数百円で購入。
だが、それが手元に来る前にもっと簡単な方法が思いついた。
100円ショップで、ペットボトルの飲み口に付けるキャップ付きのストロー。
それなら、手探りで取ってもこぼれないし、モニターに飲み口が当たらない。
ためしたみたら上々。
アウトドア用の水筒より、設置が楽なのでこちらを採用。
これで晴れて、まるで映画館を独占している気分で飲食しながらの大画面での映画鑑賞が楽しめる。
温泉宿に泊る時も、寝る前はノーパソ経由での映画鑑賞が楽しみだったが、なおさら楽しみになった。
ちなみに正式な製品名は、高画質ウェアラブルフルHD対応モニター EYE THEATER1