毎年今ごろになると無性に大(オオ)アサリが食べたくなって、渥美半島の先端部にある休暇村伊良湖に泊まる。
ここの夕食バイキングに地元の大アサリが出るからだ。
大アサリはハマグリよりも大きいアサリで、薄いたれをつけて開いた貝殻ごと炭火で焼く。
三河湾の名物で、他の地域ではお目にかからない。
だが、それが食せる渥美半島の先端の伊良湖は、陸路では愛知東端の豊橋まで行って大回りしなくてはならない(路線バスで豊橋から90分)。
そこで、知多半島の中ほどにある河和から、高速フェリーで知多湾(三河湾の西半分)を縦断する海路が便利だし、旅としても面白い。
これを利用すれば、伊良湖に行くのが億劫でなくなる。
そして、待望の大アサリ。
もちろんバイキングなので、地元の他の魚介類や野菜もいただく(タコやトウモロコシもおいしい)。
席を立って新しい料理を皿に盛るたびに、大アサリを焼いている所にもらいに行く。
結局、5皿(貝としては10枚)食べた。
これで一年はもつ。
若い時は、バイキングでは食い意地を張って満腹を越える状態までもっていってかえって苦しんだものだが、
今では、満腹の95%に抑えて終る。
さらに摂取カロリーを抑えるため、炭水化物(ご飯類)と糖分(スイーツ、果物)は極力摂らず、また揚物も遠慮気味にし、肉と野菜に終始する(根菜は摂る)。
この宿は温泉ではないが、人工の炭酸風呂がもうひとつの楽しみになっている。
ただ、周囲の観光は一度やれば十分で、他の昼間すごす場所がないので(伊良湖岬の恋路ヶ浜でひとり波と戯れるのもむなしい)、1泊で充分だ※。
※伊良湖水道の向こう側の神島に往復するなら2泊してもいいが、神島には鳥羽側から行きたい。