円安・株高・国債高とまことに調子よく進んでいる日本経済だが、まあ、この先上下はあるだろう。国債ももうすこし売られてくるものと思うが、暴落などは今の様子を見て分かるようにあり得ないことだ。まだ表層だけの景気だが、ここからどのように広がっていくかが見物である。
私は時々、週末に、クルマで都心の有名スーパーに食料品の買い出しに出かけるが、その賑わいの程度はまことによく景気を反映する。サブプライム前の株価が高かった頃の土曜日の午後などは大賑わいで駐車場もクラシックメルセデスからロールスロイスやランボルギーニまでせいぞろいで、レジも大行列だった。最悪は2009年から2010年頃で、レジは閑散として品揃えは悪くどうしようもない状態だった(その頃、そのスーパーはJR東日本に買収された。)
昨日土曜日はひな祭り前ということもあって、かつてほどではないにしても、そこそこ売り場も賑わっていた。めずらしい博多からの空輸された魚もたくさん届き、ひな祭り用のデリカテッセンも取りそろえられ、レジでは5万円以上買っているひとも結構見られ、ひとりのおじさん?などは総菜やシャンパンなど20万円あまり買い込んでいた(私ではありません。^^)。富裕層から始まる消費の拡大が、どうやって一般人の賃金上昇につながっていくのか、その機構はまだ明らかでないが、これからゆっくりと見せてもらおうと思う。
前にもとりあげた反リフレ派のI氏のブログでは
「なぜ株価が上がっているのだろうか? F氏のいうように、株式投資家がバカだからである。(中略)黒田総裁の「念力」でインフレになると信じる投資家が多ければ株価は上がるだろう。そういう錯覚は、かつての日本や2000年代のアメリカのように5年ぐらいは続くが、それ以上は続かない。」
と、株トレーダーが「バカ」であるから株が上がると述べているが、まあ、まずは、5年も株価の上昇が続けば「バカ」であれなんであれ結構ではないか?笑
もっと、まじめに言うなら、株でもFXでも、市場の動きは心理的なものによる部分が大きく、だからこそ、一見不合理な市場心理を考慮に入れないような経済学は、市場の動きをまったく予測できないのは当然である。前にも書いたエリオット波動を考慮に入れた社会学(プレクター)の考えは、マンデルブロのフラクタル経済学の考えに通じると思うが、このようなタイプの経済学が、数十年単位の将来の主流となっていくはずだし、そうならないと困る。
と、話がずれたが、私たちが見たことのない、円安から、インフレ、賃金上昇という流れが今始まろうとしている。その仕組みがなんであるのかをしっかりと見ておきたいと思う。
| Trackback ( )
|