博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

ここ2日間の出来事

2008年06月14日 | 雑記
ここ2日間の行動ですが、一昨日は友人と京セラドームでオリックス×横浜戦を観戦し、昨日は京都で留学の手続きなどでお世話になっている方とお会いしてました。

友人は阪神ファンのはずですが、何でまたオリックスの試合なんかと思いきや、その日は普段1杯600円のビールが200円になる「ビアナイト」というキャンペーンをやっており、それが目当てだったようです(^^;) 

こんなもんに釣られて来るのは我々ぐらい……と思いきや、あからさまにそれが目当てで来ましたという感じのサラリーマンの集団がドンドンやって来て、野球も見られるビアガーデンという感覚でビールをガバガバ飲んでました。みなさん、こういうのをマメにチェックしてはるんですね…… ちなみにこのビアナイト、7月25日にも実施されるとのこと。

で、昨日は中国の大学の博士課程に在籍しておられる日本人留学生と会う約束になっていましたが、その人が同じ大学のフランス人留学生(美人)を連れて来てました。で、日本人留学生の通訳を交えつつフランス人と片言の中国語で話すことに。ちなみに片言なのは私の方です(^^;) こんな調子で向こうでやっていけるのかと不安に……

で、今日は今日で某研究会に行く予定です。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『聴く中国語』長江7号特集

2008年06月11日 | 中国学書籍
今月号の『聴く中国語』は『長江7号』(ミラクル7号)特集で、周星馳と子役の徐嬌のインタビューと、映画のセリフ集(部分)が掲載されています。

附録のCDにそれぞれ音声も収録されていますが、インタビューはおそらくテレビから取ったもので音質がイマイチ、セリフ集は映画から直接取ったものではなく、雑誌のスタッフが朗読しているだけというのが悩ましいところです……

ただ、セリフ集は原文と日本語版の字幕、そして原文の直訳が並記されているのが興味深いところ。インタビューでは「一番好きな映画スターは誰?」と聞かれてうっかり正直に「劉亦菲」と答えてしまい、インタビュアーに「周老爸じゃないの!?」とツッコまれているのに笑ってしまいました(^^;)

しかしこの雑誌、以前は附録CDの中国語朗読のスピードがもっとゆっくりだったと思うのですが、いつの間にかライバル誌の『中国語ジャーナル』とそう変わらないスピードになってますね。誌面のつくりは相変わらず初心者対応の記事が多いのですが。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北京地下鉄で自動改札システム導入

2008年06月10日 | ニュース
「地下鉄『最後の紙きっぷ』争奪戦―北京市」(Yahoo!ニュース)

上記は北京の地下鉄でICカードを利用する形式の自動改札システムが導入されてというニュースです。

一昨年の春に北京に行った時には、各駅の改札口で怖い顔をしたおばちゃんが立っていて切符をもぎってもらいましたが(どういうわけかみんな50前後の小太りのおばちゃんでした)、あのおばちゃんたちも リストラされてしまうんでしょうか…… 

あと、このニュースでは切符の自動販売機も導入されるのかどうかはよく分からないですね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

翻訳者の責任

2008年06月08日 | ニュース
「スタンダール『赤と黒』 新訳めぐり対立 『誤訳博覧会』『些末な論争』」(Yahoo!ニュース)

光文社古典新訳文庫の『赤と黒』が専門家のした仕事とは到底思えないということで物議を醸しているという話ですが、こういうニュースを見ると、外国文学の翻訳というのは決して簡単な仕事ではなく、翻訳者の責任は重いのだと認識すると同時に、これでこれだけ責められるなら、某氏編訳の『封神演義』とか『聖白虎伝』は一体どれだけ責められることになるんだろうとか思ってしまうわけですが(^^;)


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大河ドラマの題材

2008年06月08日 | 雑記
武藤臼さんの『むとうすブログ』にて、2010年の大河ドラマが『龍馬伝』に決定したというニュースに関連して、保科正之や塚原卜伝・藤堂高虎らの大河ドラマ誘致が進んでいるという話題が取り上げられていますが、揃いも揃って戦国~江戸初期の題材なのが何とも…… 

正直この時代とか幕末に絡んだ題材なんてもう飽き飽きです。そんなもんは民放の年末年始特番とかに任しておけばいいんですよ!他の時代で保科正之とかよりもずっと有名人で、しかも大河の題材になっていない人物なんていくらでもいるでしょうに。

個人的には藤原道長とか平将門・足利義満・最上徳内あたりをドラマ化してほしいなあと。(あっ、でも将門はずっと昔に大河になってたんでしたっけ?)藤原道長は甥で政敵の藤原伊周を追い落とすあたりから主人公が急速に悪人化していくのがナンでしょうか(^^;) 

最上徳内はやたらと浮き沈みの激しい人生を送っているうえに(詳細はWikipediaの項目でも参照してください)、田沼意次・松平定信・シーボルトといった有名人が関わってくるほか、上司の近藤重蔵や松平忠明などアクの強いキャラが脇を固め、充分に1年分のネタを提供できる題材だと思います。江戸中期から後期にかけての時期って、意外と大河になっていなんですよね……

聖徳太子や藤原鎌足などはNHKでそれぞれ単発でドラマ化されてますが、改めて大河で作り直して欲しいなあと思います。近現代物では『小説吉田学校』も是非大河化して欲しいところ。(しかしこれは当事者やその子供が生きてる間はさすがに無理か……)

今年に限っては源氏物語千年紀に合わせて『源氏物語』を大河でやるという手もあったのでは。王朝物なんてNHKでしか出来ない題材ですし。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『鹿鼎記』その4

2008年06月07日 | 武侠ドラマ
『鹿鼎記』第19~25話まで見ました。

康熙帝の名代として半ば強制的に少林寺で出家することになった韋小宝。ここで頭を剃られて嘆き悲しんだり、あまりに貧相な食事に呆然としたりするシーンが挿入されますが、黄暁明の演技が周星馳のそれを思わせるものになっており、なかなか秀逸です。



二枚目として結構バリューがあるにも関わらず、こういう演技をノリノリでやるあたり、黄暁明は思ったよりもナイスガイなのかもしれません(^^;)

少林寺での修行中に韋小宝は本作最大のヒロインの(はずの)阿珂と出会いますが、出家の身にも関わらずやっぱり彼女につきまとったりして嫌がられております。おまけになぜか韋小宝の夢という設定で妙なアニメが挿入される始末……



その後韋小宝は五台山清涼寺の住職に任じられ、順治帝を神龍教の魔の手から救い出し、康熙帝と対面させたりと大活躍。しかし康熙帝の面前で尼僧九難の襲撃を受けて連れ去られてしまいます。九難は前作『碧血剣』に登場した阿九にあたる人物。個人的に孫菲菲演ずる阿九が気に入っていただけにどうなるのか不安でしたが、それなりに気品が感じられる女優さんで安心しました。

このパートの後半では更に台湾延平郡王家の鄭克とその師馮錫範が登場。それぞれ喬振宇と于承恵が演じています。

于承恵は金庸ドラマでは『笑傲江湖』の風清揚などでお馴染みの役者さんですが、この役柄にしてはちと風格がありすぎますね(^^;) もっと小物っぽく見える役者さんでも良かったかも。喬振宇は以前に見た『浣花洗剣録』で主役の一人方宝玉を演じており、新作『書剣恩仇録』では主役の陳家洛を演じるそうですが、同じ辮髪物でも題材が題材なだけに、こちらでは韋小宝にいじられるだけいじられて陳家洛とはほど遠い雰囲気になってしまってます(^^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『古代インド文明の謎』

2008年06月05日 | 世界史書籍
堀晄『古代インド文明の謎』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー、2008年3月)

「インダス文明はカイバル峠を越えてやって来たインド・ヨーロッパ語系のアーリヤ人によって滅ぼされた」、「カースト制(ヴァルナ)は征服民のアーリヤ人と先住民を区別したのがはじまり」といった、古代インド史の通説に考古学の立場からツッコミを入れたのが本書。

DNA分析によると、北インド人は南インド人(ドラビダ人)と系統が極めて近く、イラン人とは遠い。またイラン人はヨーロッパ人よりも隣接する西南アジア人(いわゆるセム系に属する人々)と近いといったことから、言語と人種の分布は必ずしも一致しないことを指摘したり、インダス文字は僻邪の呪文のようなもので(評者が補足すれば、道教のお札の呪文のようなもの?)、一般的にイメージされるような文字ではないのではないかと指摘するあたりを興味深く読みました。

本書の著者は、アーリヤ人征服説がインドを2つの社会層に分断してしまっており、それが社会不安のもとになっているということで、このような重大な社会的影響を及ぼしてしまうことに学問が責任を取れるのかと疑問を呈しています。

著者としてはアーリヤ人征服説を否定することで、ヴァルナによる差別には根拠が無いということを示そうとしたいのかもしれませんが、山際素男『不可触民と現代インド』(光文社新書、2003年)なんかを読むと、現地では本書の発想とは逆にアーリヤ人征服説を否定するのは不可触民に対する差別の根源を覆い隠そうとする上層カーストの政治的な主張だとする立場もあるようで、目的がどうであれ「ためにする」学問の危険性を感じずにはおれません……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『太王四神記』 in 宝塚

2008年06月03日 | ニュース
「宝塚がヨン様ドラマ『太王四神記』舞台化(デイリースポーツonline)

ということで、『太王四神記』がとうとう宝塚歌劇になってしまうようです。こういう展開は全く予想していなかったよ……
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『鹿鼎記』その3

2008年06月02日 | 武侠ドラマ
『鹿鼎記』第14~18話まで見ました。

康熙帝の命を受け、出家した順治帝に会うために五台山へと向かった韋小宝。あの手この手を使って行痴和尚こと順治帝と接触出来たものの、紫禁城への帰り道に邪教集団神龍教の本部に連れ去られるハメに…… しかし我らが韋小宝はそこでもうまく立ち回り、教主夫妻に気に入られて神龍教の白龍使に任命されるのでありました。

ということで今回は神龍教編です。同じ張紀中プロデュースの『笑傲江湖』では、日月神教の本部や教徒の衣装なんかが特撮物の悪の秘密結社のノリになっていたので、今回の神龍教もどういう風に描かれているか楽しみにしていたのですが……



上の画像のように教徒のみなさんが奇抜な髪型をしていたり(ちなみに隣の女性は教主夫人の蘇荃)、教主夫妻を取り囲んでケチャのような儀式を執り行ったりと、期待を外さない映像に仕上がっています(^^;)

更にこのパートでは双児・蘇荃・建寧公主といった後の韋小宝ワイブズが立て続けに登場しますが、それぞれキャラクターの雰囲気が出ていて良い感じですね。ただ、建寧公主のSMシーンがおとなしめだったのが残念。例の当局の検閲で引っ掛かった所なんでしょうか…… 

そしてこれまで腹の中で毒づきながらペコペコしてきた偽太后に対して、神龍教の幹部という立場から威張り返す韋小宝ですが、建寧公主にいたぶられて痣だらけの顔で偉そうな顔をされても……という感じです(^^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『世界史をどう教えるか』

2008年06月01日 | 世界史書籍
神奈川県高等学校教科研究会社会科部会歴史分科会編『世界史をどう教えるか 歴史学の進展と教科書』(山川出版社、2008年3月)

ここ2、30年で長足の進歩を遂げた歴史研究。本書では現役の教員がその最新の成果を紹介しつつ、それをどのように高校の世界史教育に取り入れていくのかを模索しています。

中公の新版『世界の歴史』やこれまた新版の『岩波講座世界歴史』といったシリーズ本を取っかかりにして、各時代・地域別に問題点をあれこれ挙げておりますが、全体を通して感じたのは、マルクス主義的歴史観に基づいた歴史教育というのはとにかくストーリーが明快で、それを疑問にさえ思わなければ、教える側にとっては非常に楽だったんだなあということです。

そしてそういう分かりやすいストーリーほど問題があるということが認識されるようになった現在では、世界史は(あるいは日本史も)生徒の側はもちろん教師にとっても難儀なシロモノになってしまっていんだなあと改めて認識した次第…… 

内容として興味深かったポイントは以下の通り。

○インドの「カースト制度」と「ヒンドゥー教」はイギリスによる植民地支配の時代につくられたものであり、かつ現代のインド社会を語るのに必須のファクターではない。

○現在の世界史は近現代史と東西交流史に特化した2単位の世界史Aと、各時代・地域を満遍なく学習する4単位の世界史Bに分かれているが、世界史Bの教科書も世界史Aの影響を受け、東西交流史にかなりの紙幅を割くようになっている。

○これまで産業革命については、封建的社会が市民革命によって解体され、資本主義的生産関係が普及することが産業革命の前提となるといったような、発展段階説の文脈の中で位置づけられてきたが、近年の教科書では世界の一体化という文脈の中で位置づけられるようになった。

中国史では、出土資料によりこれまで『史記』の記述に依拠していた古代史が書き換えられつつあることや、杉山正明氏らの一連のモンゴル史研究をどう組み入れていくか、そして現在の教科書では明清期を中国史の枠組みではなく地域間交流史の枠組みで取り上げられるようになっているといったことなどが論じられ、平勢隆郎氏の学説もチラッと紹介されております(^^;)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする