博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『成化十四年』その4

2020年07月25日 | 武侠ドラマ
『成化十四年』第19~24話まで見ました。

汪植の推薦により、唐泛は嫌々官銀の産地の雲和に知府として赴任し、鉛が混ぜられて品質が劣る偽官銀の流通について調査することになります。雲和ではこれまで三代の知府が在任中に謎の死を遂げていたのでした。1人で赴任するのは不安だらけなので、錦衣衛をクビになった隋州や朶児拉らを帯同しています。


現地では銀鉱の主の馬林がお出迎え。中の人は古装でお馴染みの李立群です。土地の有力者で、雲和の影の支配者と言っていい人物ですが、息子が銀鉱の採掘員を動員して待遇改善を求めて激しい労働運動を展開していたりと、気苦労も多い様子。

この馬林、接待はもちろん家屋敷に美女軍団など贈賄攻勢で唐泛を味方に取り込もうとし、唐泛の方も相手を油断させて尻尾をつかむために、敢えて贈賄攻勢に乗ったふりをします。


そして遂に馬林を信用させることに成功し、偽官銀工房に案内されたうえ、その黒幕となる李子龍とも引きあわされます。以前に登場した銭泰の黒幕になっていた人物ですね。しかし李子龍は唐泛を信用していないようで……?

一方、都でも問題が出来。これまたいつぞや登場した遼東の将軍陳鉞が汪植に、軍用金として支給される銀に品質の悪い雲和産の偽官銀が混ざっており、額面より価値が低いことで苦労していると苦衷を訴えます。汪植は取り敢えず自分の裁量で国庫からその埋め合わせをしますが、その賠償を迫られます。で、その昔万貴妃から下賜された鶏缸杯を質に入れて金を作りますが、それがもとで宮中の品が民間に流出したと、万貴妃も巻き込む大事件になりかけます。

これは成化帝の判断により事なきを得ますが、ここで万貴妃と汪植との出会いが語られます。万貴妃は汪植と亡くなった我が子との年の頃が近いということで、彼を自分の子供のように手に掛けてかわいがってきたようです。で、万貴妃は愛する成化帝の身を案じて、唯一信用できる彼を西廠の主として推薦したとのこと。まさかこの2人でハートウォーミングなエピソードが展開されるとは (^_^;)


この汪植、雲和の唐泛から、三朝元老の万安が偽官銀の件に一枚噛んでいるという情報が寄せられると、万安の屋敷を家宅捜索し、これまで不正にため込んだ金塊を押収。彼は内閣首輔の地位は保ったものの、表立っては汪植に反抗できなくなります。

そして雲和でも馬林が家宅捜索を受けて家財没収。銀鉱の採掘・経営権も取り上げられて無一文となります。唐泛はこの功績により昇格の上都への帰任が認められます。喜び勇んで順天府に戻ろうとする彼ですが、李子龍の手下に襲撃され、命からがら帰還に成功。一方、命だけは許されたと思われた馬林も李子龍の手下から落とし前をつけるよう要求され、毒杯を仰いで自害。

といったところで次回へ。李子龍は成化年間に宮中に侵入を図ったことで知られる実在の人物。万安も万貴妃の遠縁で実在の人物です。この2人がドラマではどういう動きを見せてくれるでしょうか?

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