博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『成化十四年』その3

2020年07月19日 | 武侠ドラマ
『成化十四年』第13~18話まで見ました。


子供攫い事件は実行犯の逃亡兵が捕まり事件解決となったものの、総計千余名の子供が犠牲になったということで、「国家の宝と言うべき子供たちをむざむざと死なせてしまった」と成化帝が群臣の前でガチ切れしてます。このドラマの成化帝は宦官を重用し、万貴妃の言いなりの暗君……と見せかけて実は物の道理がわかる明君というポジションのようです。


そして順天府では新たな事件が発覚。若い女性が殺害されて心臓が抜き取られるという事件が続発しているというのですが、医学のために好んで解剖している神医の裴淮が容疑者ということにされてしまいます。

彼の無実を晴らそうと唐泛が捜査に乗り出しますが、更に朶児拉も事件に巻き込まれたようで行方不明となってしまいます。犯人のターゲットは、いずれも彼女のような外族の女性なのでした。捜査で浮かび上がったのは、「朱大善人」「皇族之光」と謳われる郡王の朱見謀。子供攫い事件でも顔見せで登場した人物です。皇室の良心とされる人物ですが、若い頃に女性との恋愛を巡ってトラウマを負ったようで、民衆への善行の一方で密かに残虐な行為に手を染めていたのでした。

皇族ということで罪をその馬夫駝三に押っつけ、都からの所払いで済まされそうになったところ、裁判で朱見謀の出生の秘密を暴き、彼を自害に追い込んだということで、唐泛は順天府から通州へと左遷されます。


通州には姉の嫁ぎ先もあるということで気楽に赴任した唐泛ですが、その姉の唐瑜と甥っ子の賀澄は婚家の賀家から手ひどい扱いを受けていたのでした…… 唐姉弟は父母を亡くした孤児の出身で賀澄も癲癇が持病ということで侮られ、たまりかねて離縁しようとする唐瑜ですが、賀家の跡取りということで賀澄を彼女の手元に引き取ることは許しません。そこで唐泛は母子がともに暮らせるよう一計を案じます。

一方、順天府では隋州と余家のお嬢様余秀蓮との婚約話が進みます。彼女の長兄余正鵬は父親の死に汪植が関与したということで彼を仇敵視しているのですが、余秀蓮と余家の次男余正麟を残して余家一家が何者かに惨殺されるという事件が発生。余家と因縁があった汪植が容疑者となります。成化帝は汪植の無実を確信していますし、当の汪植は自分の冤罪より、これと前後して問題となっていた偽官銀の流通の方が気になっているようですが、彼とは政敵になる東廠のボス尚明や錦衣衛のボス万通がここぞと追い詰めようとします。

ここで唐泛に白羽の矢が当てられ、順天府に舞い戻って真犯人が余家の厨子の張であることを突きとめます。この張、余秀蓮に片思いし、余正鵬がうっかり「汪植を殺した者に妹をくれてやる」と口走ったのを真に受けて単身汪植を刺殺しようとしたりするめちゃくちゃな人物なのですが……

めでたく事件解決となったところで、唐泛は今度は偽官銀の調査のために雲和に派遣されることになり、隋州の方は汪植排斥の巻き添えを食って禁書を密かに所有していたという濡れ衣を着せられますが…… というところで次回へ。朱見謀が匿っていた謎の女性が話に絡んでくるのはもう少し後でしょうか?

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