博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大明王朝1566』その3

2008年07月18日 | 中国歴史ドラマ
『大明王朝1566』第15~21話まで見ました。

朝廷は御用商人の沈一石が江南織造局の看板を掲げて田地の買収を図ったことを問題視し、沈一石の捕捉と屋敷の捜索を決定。杭州知府の高翰文は早速沈一石の屋敷へと踏み込んだものの、時既に遅く沈一石は屋敷もろとも自焚し、彼の所有していた関係者の悪事の証拠となる帳簿類も浙江巡撫の鄭泌昌・何茂才のもとへと運び込まれた後でありました。一方その頃、浙江総督の胡宗憲と将軍戚継光は倭寇との高いの火蓋を切ろうとしており……

というわけでいよいよ倭寇が登場です。



上の画像を見る限り、『新忠烈図』なんかと比べて随分とらしい格好になっております。後は髪型をざんばら髪にしたり、ボロッちい具足を身に付けたりすればよりそれらしくなると思われ。しかし日本語の適当さ加減は『新忠烈図』とドッコイドッコイですね。もっとも、この時期の倭寇は中国人・朝鮮人が中心ということなんで、これはこれで良いのかもしれませんが……

で、戚継光らが決死の戦いを繰り広げている間、鄭泌昌・何茂才が何をやっていたかと言えば、役所の庭でこれまでの悪事の証拠隠滅とばかりに一所懸命沈一石の帳簿を燃やしていたのであります。このギャップの激しさに泣けてきます(;´д⊂)

しかしその甲斐もなく嘉靖帝がどこからか沈一石の帳簿を入手。鄭泌昌・何茂才を罷免したうえで彼らを推薦した厳世蕃を内閣から排除し、厳崇は内閣首輔に留まるものの、内閣次輔の徐階を実質的な首班に据えて体制を一新。更に徐階の弟子の趙貞吉を新任の浙江巡撫として現地に派遣し、実情を探らせることとなります。

海瑞と王用汲も趙貞吉とともに鄭泌昌・何茂才を訊問することになりますが、今までこの2人が摘発されるのを他人事のように眺めていた楊金水も、江南織造局にまで責任を追及しようとする海瑞に恐れをなし……

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
湧こう (川魚)
2008-07-21 06:29:49
ありゃ!やはり、「朝鮮人倭冦」というものがおったんですか!
前期倭冦のころでしょうか。

まえから思てたんですが、李舜臣が、倭冦となんか交流があって、
ああいう艦隊ができたんや、とかいう情況は無いんでしょうか?
時代は遡りますが、三別抄なんか、モロになんかありそうです。

東シナ海の海民のことです。
網野善彦さんを知ってから、気にかかります。


*今日、『赤壁』見てきましたよ(^^
邦題が、『レッド・クリフ』などと、
バカバカしいふざけたものになってるようですね(笑

そのうち、ミクシイでアップしますわ。
感想言うてまうと、「駄作」です。
大味すぎるし、そもそも話を作るのが下手で、
ただ殺戮シーンばかりが続きます。

金城の孔明と、あとだれか劉備が見事でしたけど!
いろいろ、キャラは立っておったなあ。

つい、ながながすみません(^^;
音楽はよかったw
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あかかべ (川魚)
2008-07-21 06:38:49
すみません、調子に乗って、書いてまいます。

日本版公式サイト

http://redcliff.jp/index.html

Wikipediaの日本分での「レッドクリフ」の項目も参考になります。

ミクシイで、コミュつくろう思たら、もう何ヶ月か前にできてました(笑

こっちでは、7月に『赤壁』の前半が上映され、
今年くれに、後半(ここで、赤壁の戦いをやる)を上映の予定、

日本では、11月に、前後統一圧縮版を一挙にやるようですね。

しかし、中国、台灣、香港、韓国、日本(違てたらすみませぬ)、
東シナ海の面々がそろって、新しい大国中国の前途を祝うかのような布陣です。

作品自体は、失敗作と思うんで、残念です(^^;
後半見ようかなあ??
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Unknown (さとうしん)
2008-07-21 21:53:02
>川魚さま
>ありゃ!やはり、「朝鮮人倭冦」というものがおったんですか!

すんません、正直このあたりはあんまり詳しくないので、wikipediaの「倭寇」の項目を参照しております。時期的には後期倭寇にあたるようですね。

>*今日、『赤壁』見てきましたよ(^^

おおっ、台湾で見られましたか!情報感謝です。しかし出来映えはダメダメなんですか(^^;) ここ数年来歴史・武侠系映画は不作が続いてるもんで、この作品もどうなんやろうなと思ってましたが……

取り敢えず留学が決まったら、前半は無理でも後半は現地の劇場で見たいなあと思ってます。

>東シナ海の面々がそろって、新しい大国中国の前途を祝うかのような布陣です。

最近は歴史物の映画・ドラマでこのうちの全てとはいかなくても三カ国・地域のスタッフが集結というパターンは珍しくなくなりましたね。
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