博客 金烏工房

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『将夜』その6

2018年12月20日 | 武侠ドラマ
『将夜』第31~36話まで見ました。

寧欠は「書院」の学生を引き連れて「荒原」へと出発し、西陵国・月輪国・大河国といった諸国から派遣された軍や「宗派」(各国にそれぞれ唐国の「書院」のような学校が設けられている)の学生たちと合流し、大河国「墨池苑」山主の莫山山と出会います。


「天下三痴」のうち「書痴」こと莫山山。「鶏湯帖」の作者である寧欠に憧れていますが、寧欠の方はうっかり彼女が温泉に入るところをのぞき見しようとしているのを見咎められた気恥ずかしさもあり、「鍾大俊」という偽名で通します。

その莫山山はどこに自営を張るかで月輪国の国主の姉妹曲妮大師と諍いをおこします。莫山山ら「墨池苑」の面々と寧欠は前線への兵糧の運搬を担うことになりますが、その途上で馬賊に扮した夏侯の手下が襲撃。兵糧の強奪に見せかけて寧欠を殺害してしまおうという腹ですが、山山が援軍を求めるテレパスを送っても、曲妮は西陵の大将軍羅克敵と結託し、援軍要請を握りつぶしてしまいます。

で、何とか相手を撃退し任務を終えて帰還後、軍議で山山と寧欠は証拠を挙げて二人を問い詰めます。ここでこれまで身元を隠していた寧欠は一同の前で「二層楼」の十三先生であることを明かします。「輩行からいけばオレはお前の師叔にあたる」と迫る寧欠に対して曲妮大師は「夫子はなぜお前のような者を弟子にしたのだ!」と散々罵ります。当の「夫子」は遠方からやはりテレパスのような感じでその様子を聞いていたらしく、「ふん、曲妮め!」と念を送って彼女を吐血させ、昏倒させてしまいます。

その頃、諸国連合軍の征伐の対象となった「荒人」側は、比較的良好な関係を保ってきた唐国に仲介を頼もうと三長老を唐国宮廷に派遣します。実は夏侯・夏天兄妹は「荒人」の出身で、かつて三長老の義子であった模様。三長老は密かに夏天と接触しますが、三皇子の学友となった国師の弟子・明池と李漁とがそれを嗅ぎつけ、夏天の正体を暴き出そうと暗躍。三長老の方も義理の孫にあたる六皇子と勝手に接触したり、その六皇子に下剤を飲ませた三皇子を懲らしめたりと割と好き放題やってるのですが、李漁らの動きを察知すると、夏天らに累を及ぼさないため、駆けつけた唐王に夏天と「荒人」のことを託して自ら消滅。王宮に踏み込んだ李漁に対して唐王は「王后の身元を勘繰るような者にはこの世から消えて欲しい」という厳しい言葉を投げつけます。

一方、唐国でお留守番となった桑桑は、西陵国から脱獄してきた衛光明さんとうっかり出会ってしまい、そのまま家に居着かれてしまった挙げ句に彼女を光明大神官の地位を受け継ぐべき「光明の子」だと言いだし、彼女を弟子に迎えようとします。桑桑に言い寄る三皇子を撃退したこともあり、桑桑は衛光明への弟子入りを承諾しますが、彼は強大な力を持ちながら「冥王の子」の捜索に固執し、それが原因でマッド扱いされて長年西陵国で幽閉されていたという経緯を思うと、まだ12、3歳の少女と思しき桑桑を襲おうとしたロリコン三皇子とは別の方向で付き合っちゃいけない人なのではないかという気がしますが……


「荒原」では援軍要請の一件から、莫山山と、月輪国の王女である「花痴」陸晨伽との間に溝が生じます。そして西陵国と「荒人」との間で講和が成立すると、諸国の代表たちは出兵の裏の目的である『天書』明字巻捜索を開始。寧欠と山山も仲良く岷山に登って捜索に赴きます。


その捜索者の中には隆慶と「道痴」葉紅魚の姿も……ということで「天下三痴」が3人とも「荒原」に集ったところで次回へ。

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