博客 金烏工房

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『楚漢伝奇』その6

2013年08月02日 | 中国歴史ドラマ
『楚漢伝奇』第34~40話まで見ました。

胡亥より子嬰捜索の密命を受けた老侍女は、地方の農村に逃れて狂人のふりをしている子嬰を発見しますが、子嬰の方は警戒してなかなか正気に戻ってくれません。仕方ないので老侍女はなだめすかしを駆使して何とか彼を咸陽へと連れ帰るものの、やはり狂人のふりを続けます。なお、胡亥の方は気が触れたふりをしているのをあっさり趙高に見破られた模様。いつの間にか正気に戻っておりますが、やっぱりこのあたり必要なシーンが飛ばされているんじゃないかと……

宮廷では章邯の妻の晨曦公主と趙高の腹心崇信が趙高暗殺計画を謀議しますが、あっさり露見して2人は死ぬことに。このオリジナルキャラクターとオリジナルエピソードは出す意味があったのでしょうか(´・ω・`) ちなみに公主の夫の章邯もこの一件に絡んで咸陽に戻っておりましたが、彼自身は許されて前線の巨鹿に帰還。

この章邯ら秦軍に攻めこまれ、巨鹿に立てこもっている趙王を救うため、項羽率いる楚軍が進撃。秦軍を敗走させて巨鹿への入城を果たします。しかし何で項羽さんは他国の宮殿の広間で虞姫とキャッキャウフフしてるんでしょうか…… 一方、劉邦の方もいかにも食わせ物っぽい酈食其先生を配下に加えたうえ、張良と再会を果たし、順調に進軍しておりました。

巨鹿での大敗と劉邦の進撃により、秦国がもう持たないと察知した趙高はいよいよ謀反を決行。胡亥は最期はそれらしく決めようと辞世の詩(辞世の句的なものって中国でもあるのでしょうか?)を残そうとするも、詩句がひねり出せず、潔く自決しようとするも、怖じ気づいて剣で首筋を斬れず、最期まで醜態をさらしてしまいます(´;ω;`)


胡亥さんご近影。鬼気迫る暗君ぶりが印象的でした。

そして戦地で胡亥の死を知った章邯は、司馬欣の薦めで楚への投降を決意。項羽も叔父項梁を戦死させたことを水に流し、章邯に雍王の地位を与えることを確約。

趙高は胡亥の死後、秦を王国に戻したうえで子嬰を秦王とすることにします。子嬰はここらあたりで狂人のふりをやめております。そして病と偽って自分の寝所に趙高をおびき出し、誅殺。秦国の再建をはかろうとしますが、時既に遅く、劉邦の軍隊は咸陽まで迫りつつあったのでした。

ということで、ここまででちょうど全体の半分です。先はまだまだ長い……

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2 コメント

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詩の数え方 (ぐんまま)
2013-09-10 14:39:42
 やっと胡亥さんの最期を見ましたよ~~!
 まれに見る情けなさがスゴい!俳優さんも涙どころか鼻水涎たらしての熱演でしたね。
 で、吹き替えでは
「最期に詩を一首詠みたい!」
 と、言ってたんですが、中国の詩って「首」って数え方なんでしょうか?‥‥素朴な疑問です。
「李白一斗詩百篇」というから「篇」なのかな?と、思ってたんですが、どうなんでしょう?
Unknown (さとうしん)
2013-09-10 19:19:11
>ぐんままさま
『詩経』に収録されている詩の数が「詩三百篇」と言われたりする一方で、
『唐詩三百首』という書もありますし、
詩を数える量詞としては「篇」「首」のどちらでも問題無いと思います。

胡亥を演じている俳優さんは、新版『三国』では曹丕を演じていました。
そちらの方でもそこそこ怪演していましたが、
今回の胡亥役で一気に化けた感じですねw

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