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日本のコロナ禍が終焉しないのは医療体制の問題

2023-01-12 | Weblog
 ウィーンフィルのニューイヤーを観たが、満員のお客で演奏者も客も誰ひとりマスクをつけていない。コロナ禍なぞ何処へ行った?という感じだ。一方日本では集会でのマスクは必須だし、公演者側に感染者がでたら公演中止ということが度々起きている。この違いはいったい何か?
 コロナにはいまだインフルのタミフルのような特効薬がないが、ワクチンをうっている大半の人は解熱薬を飲んで体調が戻るのを待てば、1週間程度で回復する。タミフルがなかった時代のインフルエンザと同じである。つまり感染者はどこかの医者に診てもらい、それに応じて対症薬をもらうしか方法がないのである。ここで問題なのが、診てくれる医者が限られているということ。いまだ発熱外来だの予約制だので「気軽に」診てくれる医院が少ない。普通の風邪やインフルなら大抵どこの町医者で診てくれる。しかしコロナであると、2類感染症であることや日本人独特の穢れの思想もあるのか、積極的に関わらない医者がいる(もちろん逆もいる)。だから結局、一生懸命引き受けている医院に感染者は殺到する。そして、そういう医院(大規模)の他の診察を圧迫してしまうわけだ。
 厚労省がまとめている資料に、なぜアメリカやフランスでは医療崩壊が起きないのかという調査がある。その中で日本と大きく違うのは、イギリス・フランス・ドイツでは初めに対処するのは9割が「家庭医(開業医)」「かかりつけ医」であり、そこで軽症者と判断されれば自宅で隔離して看病を徹底しているということだ。そうすることで本当に入院が必要な人を選別して大病院の負担を抑えているのだ。さらには電子カルテによる病状の一元管理ができていない。そしてそれを管理する行政のIT知識の欠如の甚だしさ・・も指摘されている。まあそうなんだろう。医療にかかわらずであるが、日本はデータの一元管理が本当に下手である。なにせ政府が手書きで働く人の権利を守るために年金データのデジタル化を拒否したぐらいなのだから(そしてデータ紛失)。結局日本は何をやっても「仕事効率が最悪」なのである。

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