Wilhelm-Wilhelm Mk2

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ミドリムシ

2011-08-03 | Weblog
ちょっと前から気になっていたある健康食品・・ミドリムシ。このお仲間の研究で海外まで修行に行った身からすると、胡散臭さこのうえなく感じていた。HPに飾られている売り文句を眺める。

・ミドリムシは太古から地球にいる・・・菌類も含めて微生物はすべて太古から存在する。だから何?
・光合成するから水・光・二酸化炭素だけで増える:これは嘘。培地にはミネラルや窒素等の栄養源の添加が必須。蒸留水だけで増殖するというのなら驚き。
・パラミロンが多い:パラミロン=つまりβ1,3―グルカンのことだが、この多糖は酵母やコンブにもたくさん含まれており珍しいものでは全くない。酵母では抗癌活性やらが言われたりするが人体においてはまだ確証されてない。ミドリムシの場合はその難消化性をうたっているのみである。寒天レベルか?機能はないのか?言えないのか?パラミロンという庶民にはちょっと眩しそうな化学名を売り文句にしているようにしかみえない。
・豊富な栄養素:リストにずらずら並べているが、どの成分も食品に当たり前に含まれる普通のアミノ酸やビタミンであり、どの辺が豊富で何に比べてバランスがいいのか?比較対象がまったくない。(よくビタミンCがレモンに比べて何倍とかあるように)「抜群のバランスを誇る」という煽りがあまりに胡散臭い。
・「東大内ベンチャー」の言葉がやたら目につく。売りはそれだけなのか?


まあ他にもつっこみどころ満載なのだが、私の意見としては・・

珍しい生物+東大ベンチャーだけが売りの健康食品。特別によいものが含まれているとはホームページから全く読み取れない。こんなものに大金を払う人の気がしれない。マスコミにも取り上げられているが、セルカン事件を思い出せば、マスコミのセレクトの適当さはご存じのとおり。大学もこんなベンチャーを飼っていていいのかな?ミドリムシ入りクッキー35枚入りで\3.150・・・。無垢な庶民は「東大ブランド」だけで盲信してしまうんだろうなあ・・。それでいいのか東大?