Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

やはりフルトヴェングラーだけで十分です。

2005-05-15 | Weblog
ここ数日色々なベートーヴェンを聴いてみたのですが(7番に絞って)、やはり私はフルヴェンが一番感動します。うーんやっぱり圧倒的だなあ。特にこの7番は僕が初めて聴いたフルトヴェングラーなんですよね。中学生の頃、日曜の朝に吉田秀和氏の「ベートーヴェンを聴く」というNHK-FMの番組を毎週聴いていたのですが、7番の全曲はクライバーの録音を紹介して、残りの時間でこのフルヴェンによる2楽章を流したのです。そのときの電光に撃たれたような衝撃は忘れられません。その場で耳をこらして吉田氏が紹介するフルヴェンの名を書き取ったわけです。
一体何が違うのかなあ。まず音楽が全く弛緩しないってことかなあ。速度が変わっても、加速が加速と感じないうちにその音楽が一番生命力を帯びるテンポに成っているのですよね。全く細工や作為を感じさせない自然さ。あとはついてくるオーケストラの燃焼力の違いかなあ。楽団員はただの尊敬だけでなく「畏怖」をもってフルヴェンに付き従っていたわけですから。そういえばフルトヴェングラーは生前に、
「指揮者は英雄でなくてはいけない。それゆえ指揮台の上では笑ってはいけない。」
と言っていたそうで、現代のようにニコニコしているような指揮者は駄目だということらしいです。実は僕もこれには賛成です。オーケストラって軍隊みたいなもので、全権掌握している指揮者に部下のオーケストラが無条件について行くというスタイルが理想だと思っています。でもこれはもう民主的な現代ではもう望めないのでしょうね。アップした写真をみると、フルヴェンのボスとしての存在感が感じられませんか?(長身ですしね。)

フルニエとバックハウスによるデュオ

2005-05-15 | Weblog
ブラームスの残した2つのチェロソナタ。私はチェロ奏者の中ではこのピエール・フルニエ(1906-1986)がお気に入りです。バッハの無伴奏もフルニエの録音のものを愛聴しています。私の感想などよりも、このアルバムのライナーノーツにあるフルニエ評を紹介しようと思います。

「フルニエのチェロは、端正でなめらかで、それでいて浪々と響く美音に加えて、いかなる力奏時にも感情と知的な抑制のバランスを失わず、きわめてニュアンスに富んだ繊細無類の表現と、ヒューマニックでノーブルな気品を持っている。」

このフルニエにバックハウスのピアノが渋く絡む。2人の音質と音楽の方向性がすばらしいまでに一致しており、ブラームスという選曲もはまっていると思います。至高の名盤(写真は新しいエディションのジャケット)。

美しい宇宙船その4「エンタープライズ」

2005-05-15 | Weblog
私の教科書「スタートレック」からエンタープライズです。私は原理主義なので一番最初のシリーズしか興味はないのですが、エンタープライズ号は「スタートレック」そのものといえるので、新しいシリーズでも形を変えて登場し続けます。今日紹介したいのは、一番最初のエンタープライズ「USS NCC-1701」(写真左、右の小さいのは他の船)です。人類未踏の銀河へカーク船長と副長スポックのもと5年間の調査飛行を行いました。その後、大改修をうけデザインが随分と変わりますが(映画版)、最後は惑星ジェネシス軌道上で自爆してその長い航海を終えます。しかし、ほぼ同形のNCC-1701Aエンタープライズがすぐに建造され、その栄光の名はB、C、D、E型と次の世代へ受け継がれて行くのです。
このエンタープライズの名はもともとアメリカの空母からきていますが、SFファンにとっては思い入れのある名称であり、NASAのスペースシャトルのプロトタイプにもこの名が付けられてます。居住区とブリッジのある円盤部の下に機関部と格納庫である葉巻型の胴体がありそこから2つのワープエンジンが伸びています。本当に美しい形状です。この形は全てのスタートレックの宇宙船コンセプトの元になっています。