夜明けの門の上部にはカルメル会修道士たちによるイコンの礼拝堂がある。マリアのイコンは17世紀半ば頃から奇跡を起こす絵として崇められていました。外部からも光り輝くマリア様が見え、多くの信者が祈っていた。1993年ヴェリニウスを訪問したローマ法王ヨハネ・パウロ二世はこの礼拝堂で祈りを捧げたそう。
この城門は城壁と同時に建設された五つの門の一つ(1503~1522)で現在残っている唯一の城門。壁の厚さは2~2.6mもあり頑丈な鉄ゲート跡もあり、銃眼も目立っている。上部にはリトアニアの紋章が見られる。
大聖堂の鐘楼近くにある「STEBUKLA」(奇蹟)と書かれた敷石は、1989年8月23日ソビエト連邦の統治下にあったバルト三国が独立運動をアピールしてヴェリニウス、リガ、タリンを結んで600kを200万人で人間の鎖を作って世界に訴えた、その起点の場所です。長年多くの国々の入れ替わり立ち代りの侵略に耐え、自由のままならなかった民族の内なる熱情の高まりがここから始まったのです。驚く事にほんの20年前の事です。2004年にはEUに三カ国とも加盟した。しかしユーロを使っているのはエストニアだけでリトアニア、ラトヴィアは2,3年後になるらしい。そうすると旅行の費用も高くなるでしょう…とは現地ガイドの弁。
1520年に描かれた聖カジミエルの肖像は妙なことに三本の腕を持っている。言い伝えによれば画家は三本目の腕を当然絵の具で消したが、時間が経つとまた現れ、三度ほど試みた画家はこれは”奇跡”とそのままにしたそうです。
聖堂内の最大の見所はリトアニアの守護聖人となった聖カジミエルのチャペルです。聖カジミエルの500kgもある銀の棺が上部に見える。その左後方の壁面には聖カジミエルの棺が120年も経て開けられても納められた遺体が依然として腐敗してなかった、という様が1692年、イタリアの彫刻家によって描かれたと言うフレスコ画がある。
13世紀自然崇拝としての雷の神の神殿があったが、18世紀の末バロック様式で再建されたヴィリニウスの主教座教会。かつては城の防御塔であった(14世紀末、銃眼の入った塔であった)鐘楼は1522年に鐘楼として改築されたという珍しいものです。ですから円い塔の上には八角形の三階の塔が増築され下の二段はバロック様式、上の一段は古典主義様式、最上段の時計塔は17世紀ごろ備え付けられたと現地のガイドブックに書いてある。さまざまな歴史の変遷を経て今日に至っていることがよく解ります。
1579年修道僧により創立され現在14学部に26,000人の学生が学んでいる。建物は迷路のように造られゴシック様式、多くの美しい中庭をもっている。写真は図書館や総長室のある中庭から。聖ヨハネ教会の鐘楼と見事な正面壁が望めます。
ミュジアムと言ってもショップに力が注がれている。赤い琥珀の素敵なネックレスを見つけてしまった。赤い琥珀を多面体にカットしシンプルで素敵でしょう?ピアスはエストニアで見つけたものですが、タックスフリーのお店。この三カ国は25%の税金がかけられているので、勿論リファウンドして貰った。