Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

製本ページ編み機 

2016-04-29 14:06:03 | 日記
両面刷りの製本のページは1頁の裏に16頁、2頁の裏に15頁、3頁の裏に14頁、4頁の裏に13頁が来て…4枚一綴りになります。それを手で編んでいく道具で木材とキャンバス布のコードで出来ています。”デジュール”と書いてあるので国際標準機関で定められた規格のことで、製品の製法方法に用いられる技術で製本のページ綴りが出来る…と言う事らしい。
素朴なこの道具はある家内工業で本を作っていた方が廃業するのでお教室で譲り受けた。それをお仲間のOさんが使ってページを編んでいます。彼はとても器用で熱心でセンスがあり、細かい面倒な仕事でも綺麗に作り上げる。ページを糸で綴っていくのですから忍耐がなければ出来ないが彼なら正確なページ綴りが出来る。こうした手作りの素朴な道具は悲しいかな徐々に失われていく事でしょう。

リバティのネクタイ

2016-04-27 15:03:23 | 日記
孫娘が高校生になりました。夫の後輩となったのです。制服はご覧の通り紺色のジャケットにスカートですがネクタイは決まっていません。其処で母親はリバティの布地があったのでネクタイを作ったそうです。我が娘ながら器用で驚いてしまう。バイヤス地で芯もしっかり入れたそうです。写真ではよく解りませんがモスグリーンの地に花柄、世界でたった一本のネクタイ、孫娘もその母親も得意になっています。いいではありませんか、ね?

筍堀り

2016-04-24 16:04:07 | 日記
久し振りにウォーキングをしました。足腰が痛いけれど歩けなくなったらと心配してのろのろいつもの山道を登っていったら、地上から10cmほど首をだした筍を道の縁で見つけてしまった。竹林でなく道の縁なので杉の木と一緒に並んでいる。欲しい、欲しい、掘りたい、掘りたい…けれど何も道具を持っていません。雑草で隠して急いで帰り、スコップや軍手を持って、途中まで車で行って掘ちゃいました。足腰の痛さも何処へやら、ほんの10分程で途中から無理やり折ってしまったけれど、液がたれて夢にまで見た(?)正真正銘の掘りたてです。根っこからの筍を想像すると少し大きくなりすぎですがまあいいかっ。早速灰汁抜きです。

語彙こそが教養である 齋藤 孝(角川新書)

2016-04-19 11:53:55 | 日記
私もこうしてブログを書いているので言葉を選ぶ事に苦心しています。教養はないので大変。「どんなスキルよりも無条件に評価を高めてくれるもの、それが語彙だ」と先生は言っている。ですから多くの本を読んでインプットしなければ、一夕一朝には語彙は豊かにはならない。私の好きな三島由紀夫は結構過激な事を言いつつも実に端正な知性溢れる言葉で書いていると言うが、彼は幼い頃教養のある祖母に育てられ、歌舞伎だ能だと連れ回されたと言いますから知性の塊であった。齋藤先生も若者に囲まれメディアにも顔を出し時として今風の若者言葉を使っているが、先生の中には確たるベースがあるので心配なく聴いています。「言葉は身の丈」と言うそうですね?怖わ~い!

里山の山桜

2016-04-13 13:35:24 | 日記
我が家は里山に囲まれています。山笑う時季、北側の里山の窪みに山桜がひっそりと慎ましく、しかし豪華に満開に咲いています。手前には農家が広がっている。観光客が押し寄せるような桜は見たくない…天邪鬼の私、クローンの吉野桜でない里山の山桜、大切にしたいとつくづく思う。”静寂は爆音である花吹雪”胸をぐっと掴まれた句です。かの又吉直樹作。

やもり

2016-04-09 14:26:25 | 日記
昨晩、キッチンのドアのガラスにまたやもりがやって来た。爬虫類は大嫌いな私ですが(特に蜥蜴)、昨年トイレの窓ガラスに初めて見つけた時本当に驚いた。勿論やもりも嫌いなのだけれど、”守宮”と書いて家を守ってくれると言う事を聞いて、やっぱりこの家を守ってくれているのかな…と可愛く(?)なりました。仄かな黄色は連翹の花が夕闇に輝いています。何か一句出来たらいいのに能がありません。

フリージャ 2016

2016-04-07 15:59:28 | 日記
毎年道路側とガレージ側にフリージャのベットができ、ミツバチがたくさんやって来て皆さんにも褒めて頂くのですが、今年は冬のあの厳しい寒さのため花芽が出る前に半分以上が萎えてしまい四分の一ぐらいしか咲かなかった。何か覆いをすれば良かったと悔やんでいます。Kさんにフリージャのフラワーポットを一つ頂いて、夫が世話をして地に移したのが約20年前の事、毎年けなげにも溢れんばかりに咲きますが今年は花瓶の世界で我慢…です。1.5坪の花壇は禿げちょろ。情けなやあ~。

麻のジャケット

2016-04-04 16:38:31 | 趣味
ルート・ブロッキングのしんどい治療を受けた後の三日間は天国。気分ものりのりの時、タイミング良く頼んでおいた黒い麻を娘が送ってくれた。同じ形でロング丈のコートを作った事があり、その短い丈のジャケットに取り組んだ。編み物も楽しいが、部屋は汚れるけれど縫い物も大好き。おおそれた事は出来ないけれどクリエーティブな事、要するに手仕事が好きなのです。麻ですからもう既にシーズン、少し厚手の麻はリーズナブルで長く着られて重宝する。布代は”お礼”だと言っています。(ルン、ルン)

チェリー・イングラム ー日本の桜を救ったイギリス人ー 阿部菜穂子著(岩波書店)

2016-04-02 09:06:35 | 日記
満開の桜の下では多くの人が桜を楽しんでいます。外国ではアメリカのポトマック河畔の桜は有名ですが、イギリスに日本の桜をもたらした園芸家、コリングウッド・イングラムがいた事は全く知らなかった。イギリスでは八重桜が多くそれが本流と思っていた。イングラムは1902年(明治35年)オーストラリアからの帰路長崎へ立ち寄り桜の魅力に捕われた。三度日本を訪れ彼は多くの穂木(台木の上に接ぐ若い枝)を手に入れ、ケント州べネンドンに桜園を造った。日本で消えた”たいはく”(一重の大輪、花弁は2.5cmと大きく白色)を再生させ、逆輸出までしたと言う。桜には野生種と栽培種があり野生種は以外と少なく9種類ぐらい(ヤマザクラ、オオシマザクラ、カンヒザクラ、マメザクラ…など)しかない。日本に多いのは栽培種で400種もあるそう。かけ合わせて出来た種に勝手に名前をつけて世に出していたらしい。今日の日本で一般的なのは染井吉野でしょう。これは成長も早く花つきがよく、まず花が咲き揃って樹全体を覆い豪華で見る人の心を掴みます。イングラムは殆どが染井吉野に凌駕されていく日本の桜を憂い多様種も根付かせたそうです。
「日本にとって桜は文化であり生活や芸術に取り入れてきた1000年以上の歴史がある。それ故一つの価値観しか認めない社会は、破滅に向かう脆弱なものであり、多様にものを考える事こそが大切」と著者は結んでいます。イギリスに”桜守”がいた…本当に”桜”の多くを学んだ本です。折りしも今日は国立遺伝学研究所の年に一度の桜の公開日ですが、多様性が集まっているのでまだ四分咲きとのこと。かの”たいはく”は此処にある。