トシの読書日記

読書備忘録

2019年を振り返って

2020-01-21 17:39:40 | Weblog
さて、毎年恒例のランキングをやってみます。2019年に読んだ本から、これはいい!と思った順に並べてみました。


① 中村好文編「伊丹十三選集 好きと嫌い」
② ルシア・ベルリン著 岸本佐知子訳「掃除婦のための手引書」
③ リチャード・ブローディガン著 藤本和子訳「アメリカの鱒釣り」
④ 松家仁之編「伊丹十三選集 日本人よ!」
⑤ スティーブン・ミルハウザー著 柴田元幸訳「私たち異者は」
⑥ 池内万平編「伊丹十三選集 日々是十三」
⑦ リチャード・ブローディガン著 藤本和子訳「西瓜糖の日々」
⑧ 谷口ジロー「描くよろこび」
⑨ 大江健三郎「見るまえに跳べ」
⑩ 橋本治「黄金夜会」
⑪ 中島義道「死の練習」
⑫ 山尾悠子「歪み真珠」
⑬ 多和田葉子「地球にちりばめられて」
⑭ ミランダ・ジュライ著 岸本佐知子訳「最初の悪い男」
⑮ 多和田葉子「献灯使」


とまぁこんな具合です。おととしの秋頃から冬にかけて村上春樹をずっと再読していたのですが、それはランキングから省きました。


やっぱり伊丹十三ですね。このダンディズムといいますか、生きていくセンスといいますか、やはりあこがれます。かっこいいです。それからブローディガン。この作家は、何かの記事で「アメリカの鱒釣り」がすごい作品だというのを読んで、とりあえず買ってはみたものの手をつけず、それを姉に貸したら姉がハマってしまって、「早く読め」とせっつかれ、「じゃぁ読んでみっか」くらいの軽い気持ちで読んでみたら、まぁとんでもないことになりました。この読前、読後の今まで経験したことのないくらいの大きなギャップがすごかったです。


それと翻訳家の岸本佐知子かほれ込んだという触れ込みのルシア・ベルリン。この作家もよかったですね。なんでもない日常を淡々と書き綴っているんですが、読んでいてとにかくせつなくなる作品ばかりでした。そしてこの比類ない言葉の切れ味の鋭さ。


ほかにもミルハウザーの、今までの作品からより進化したものを見られたことも僥倖でしたし、 何年か前に集中して読んだ大江健三郎の中で、読み落としていた「見るまえに跳べ」を読めたことも幸いでした。


全体に冊数は少なかったんですが、村上春樹の再読も含め、例年になく中身の濃い読書ができたのでは、と思っております。


2019年 読んだ本 34冊(前年比83%)
     買った本 23冊(前年比82%)
     借りた本 35冊(前年比85%)




割合は年々下がる一方です。まぁ中身が充実していればいいんじゃないですかね。



ネットで以下の本を購入


ジョゼ・ルイスペイショット著 木下眞穂訳「カルヴェイアスの犬」新潮クレストブック
高山羽根子「オブジェクタム」朝日新聞出版社
高橋源一郎「さようなら、ギャングたち」講談社文芸文庫

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