ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

トリノ・ラスト17

2006-02-27 22:44:15 | Weblog
 朝起きるともう閉会式の録画放送。
 未明の閉会式を生で見るほど元気はない。今日は新患担当だし、研修医も来るし。

 荒川選手のあの瞬間は、彼女の一生のうちで最高の金色に輝いた瞬間だったろう。
 例え、この次も金メダルをとっても、この輝きにはかなわない。
 今後、プロになったりして、稼いでもいいけど、あの最高峰はあの瞬間だけ。
 私たちの大多数は、彼女ほどの高い輝きを一生の内に感じることは難しいね。
 もう少し低めなら感じる機会は一杯ありそう。それをつかみ取れたら幸せだろう。
 この金メダルの瞬間を共有出来るのがオリンピック観賞。

 今日、“風邪が治らない”と来た方がいたのです。
 咳と白い痰がでて、動くと息切れするのですと訴える。
 まあ、風邪が長びいて不調でもいいけど、ちょっと違う。普通はこじれても、息切れまではならない。ホントにしっかりと病気があるんじゃないのっと感じて、いつもより検査を多めにチェックを入れる。
 結論、“心房細動による心不全”。
 患者さんは、この息切れ状態を“風邪が治らない”というのです。
 もう少しばらすと、少し前に近医で風邪の投薬を受けていました(効くわけないよ)。正直に書くと、“後医は名医”という言葉もあるのです。
 それは、あとから診る医師は前の医師の一次医療を受けてきた後を診るのですから、一次チェックのふるいをかけられた後ということで、やや楽でもあると言うことです(もちろん逆もありますけど)。
 患者さんの訴えの後ろにはこんなヤバイ状態も隠れていることがあるのです。
 研修医さん、分かったかな?

※ 患者さんの言うがままだと危ういこともある。
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