ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

分かった!発芽不良の原因

2019-06-26 09:19:02 | 農業

 今さらだがな、除草機押ししてて、はたと気づいたぜ。どうしてイネの発芽ムラが生ずるかをさ。

 いやぁ、苦しめられたからなぁ。芽が出るところはすくすく育つのに、一部、出遅れたうえ白化して著しく生育不良、そんな箱が幾つもあったんだ。それも、同じ箱の中で、良好と不良が領域を2分してたりする。なんじゃこれは!状態よ。

 種の芽出し状態に因るのか?と、考えてみたり、ぼかし肥えの偏りか?などとも思ってみた。だからさ、今年は、芽出しも行き過ぎくらいに芽を出したし、土とボカシの混合時間もずっと長くしてみたさ。それでも、変わらず、一部発芽不良。うーん、わからん!理由が見当たらん!

 発芽遅れの苗もその後の必死の追肥でなんとか追いついた、と思いきや、植えてみれば脆弱さもろ出し、たった1晩水没しただけで枯れちまった。その後の補植の大変だったこと!ほぼ手植え田植えに異ならず、なんてほどじゃなかったけどな。

 ずーっと考え続けてたんだぜ。なんとしても原因究明せにゃ。2年も続けて失敗だなんて、この先思いやられるぞ!って、あっ!そ、そうか、2年なんだ!発芽不良が発生したのは。それ以前は暑さで焼いてしまうなんて失敗はあっても、こんな白い芽が出るなんてことはなかった。

 って、ことは、この2年間で変わったこと、変えたことに原因はあるってことだぞ。そうか、ぼかしの作り方だぜ!

 自給度向上だ、なんて理屈くっつけて、要はけちったのよ。ボカシ材料から菜種油粕を省いたんだ。国産で、ってことは遺伝子組み換えでなく、有機溶媒抽出ではなく、圧搾でしぼった菜種油の搾りかす、これ、高いんだよ。しかも、茨城だかどっかの製油所から送ってもらわにゃならん。ここ、節約して、ただの米ぬか一本でできるんじゃねえの?ってことで、大量に糠集めて、土と一緒に積んでボカシ作ったんだ。2年前から。

 そうか、そうか。このボカシが原因なんだ!と、言うより、発酵十分の糠のせいだったんだ。米ぬかには発芽抑制成分が入ってる!それ利用して、米ぬか除草てのが流行ったことがあった。俄然、そいつを思い出したんだぜ。米ぬかは発芽を邪魔立てする、それは雑草ばかりじゃない。米だって同じ。生の米ぬかが悪さしてやがったんだ。

 以前のボカシ作りでも米ぬかは入れていた。でも、それはあくまで発酵助剤としてで、ボカシ本体としてじゃない。だから、問題はなかった。発酵も進んだ。肥効も悪くなかった。だがな、米ぬかだけ、となると、発酵も進みにくく、どうしても生のままで残る部分ができてしまう。その生米ぬかがボカシとして入った苗箱は、発芽不良、生育遅れになっちまうってことだったんだ。

 と、わかって、心晴れやか!気持ちすっきり!よぉぉぉっし、来年は、違った、この冬仕込むボカシには油粕か有機肥料をたっぷりぶち込んでやるぞ。それでこの発芽不良問題は解決だ。いい苗作って、周りの農家が足を止めるような田を作るぜ。だってな、生育良好だった部分の苗は、今、めっちゃ立派に育ってんだからさ。

 うーん、篤農家の実践的かつ科学的思考!おお、ながら百姓の俺もまんざらじゃねえんでね。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする