ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

あて書きの妙味『アーダコーダと魔女ナンダ』

2012-02-22 21:48:37 | 演劇
 置農食育子どもミュージカル第6弾『アーダコーダと魔女ナンダ』の本読みが終わった。いつものことだが、読み始めた時はどうなることかと思った。もうダメだしばっかり!たった2ページに2時間なんて状態で、こりゃいかん!終わる頃には初演だぞ!?なんてかなり心配した。

 でも、これもいつもののことだが、部員たち、進むに従いぐんぐん役柄を掴んでくれて、わずか4日間で終わることができた。まだまだ未完成の部分、宿題としてお預けの部分も少なくないんだけどね。まあ、終わった。

 で、ちょっとばっかし気持ちよく、振り返ってみるわけだ。まず言えること、それは1年生がどんどん上手くなってるってこと。あの、声出ない棒読み連中が、そこそこ聞いていられる読みになってきた。やっぱ、役をもらうってことは大きいんだよね。役者は舞台で育つ!それと上級生に頼れないってことも。人間、やるっきゃない!って思うことほど心強い味方はないってことなんだな。久しぶりに稽古を見た顧問Mの感想、「1年生、ずいぶん大人になった」、そうその通りだと思う。あんなにダメ男ダメ女だった連中が、結構頼もしくなってきた。

 さて、今回のスムーズに読みが進んだ原因は、あて書きの成功ってことも大きいと思う。部員一人一人の持ち味、力量を判断しつつ、役を振り、人物を動かし、セリフを書く。1年生が圧倒的多数を占める今回は、かなり悩んだ。たった1年見ただけ、それも見習い期間のめだかの群れだもの。どう判断するか!2年生4名、1年生15名じゃあ、重要な役に1年生を抜擢しないわけにはいかない。じゃあ、だれにどんな役あてる?

 正直かなり悩んだ。数少ない舞台経験を思い返しつつ、思い切って配役をした。冒険だった。自信がなかった。でも、それがまんまと図に当たったんだ。ほとんどぴったし!っていうほどに当たった。だから、部員たちも一度掴むと後はすいーっと役にとけ込んで行けたんだと思う。我ながら、見事な人選だったと思う。これで、新作『アーダコーダと魔女ナンダ』の成功の三分の一は決まったようなものだ。残り三分の二は装置と衣装とかぶり物。これがまたかなりの難題だ。でも、きっとやり遂げてくれることだろう。

 ぴたりはまったキャスティングとあて書き、今日はちょっぴりほくそ笑んで、これぞ、あて書きの妙味!なんて悦に入っているんだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする