たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

「落ちてしまえ!」

2014-03-25 01:59:22 | Weblog
 高3の頃、一般入試を受ける受験生のわりには、がっつり9月の文化祭に参加してしまった。
 学校行事をきちんと無視して受験勉強している人もいて、それこそが正しい行為なのに、自分はなんてダメなんだろう、って思ったりしていた。

 で、受験に関しても、生徒指導に関しても、めちゃくちゃ厳しい当時の先生が俺の現状を知ったら、きっと怒られるだろうなぁ、っと想像していると、文化祭後すぐの授業で、
 「学校行事があるのに、その間に自分勝手に予備校で勉強してるヤツなんか、俺は、落ちてしまえ!っと思う。その自分勝手な行為が他の人にどれだけ迷惑をかけているか、わかってるのか。色んな忙しいこともある、家庭で手伝いもしなくちゃいけない、バイトもしなくちゃいけない、そういうことをしっかりこなしながら、一般入試でコツコツ頑張ってるヤツには結果がなかなかでなくても、俺は心から精一杯に応援するし、俺には応援する義務があると思うが、受験生だからって理由だけで偉そうにしてるヤツなんか、落ちてしまえ!」

 当時の俺は正直、意味わかんねぇ、それは違うんじゃね?、っと思ったが、これだけ年齢を重ね、教育実習や予備校で教員側を体験していると、この恐ろしい教員が言っていた言葉はとても的を射ていると今では感じる。

 この先の行き場が無いから、自分のレゾンデートルを守る必要があるから、正直者はバカをみる、ことを正当化しているクズは、大学内にも沢山いる。
 あからさまに自分よりもポテンシャルややる気があったかもしれない人を蹴落として、それを見て観ぬフリをして、自分たちとして存在するために、自分が上に認められ続けるために、蹴落とす行為や迷惑をかける行為や真面目に取り組んでいる人に絶望を抱かせる行為を正当化しているケースは、確かに跡を絶たない。

 そして、俺も修士以下の学生によく思ってしまうことではあるけど(この点反省しなきゃいけない)、まっすぐと真面目に取り組むことで思い悩んでしまって心機一転、博士に行こうとしていた学生でも就職活動を始めだせば、就活を始めたからもう大丈夫なんじゃね?、俺ら博士以上の人が感じる悩みは絶対にないわけで、普通に結婚して普通の幸せを手にできるんだから、夢を奪ったんじゃなくて現実を見せてあげたんだ、って冷たい風を吹かせる大学院の風潮。

 まぁ、どんなに偉そうな顔してても、そんな博士課程の学生(俺も含めて)、そんなポスドク、そんな大学の教員、クズだよね、ヒトとして。そんなイジメをしていたなら、なおさら、そんなツラで、そんな心がけで、よく外を歩けるなって思うレベル。
 小さい頃に言われなかった?お天道様が見ているんだぞ、ってね。どんなに誤魔化して大義名分をつけて、責任逃れをしても、自分自身はわかってるはずだ。もっと胸を張って、堂々と生きていこうぜ。

 俺は下の世代に甘いから、高校生は未熟だから仕方ないって思うけど、20代以降がそんなことするなんて、やっぱり「落ちてしまえ!」っと俺も思う。

 でもでも、そこまで冷酷になれない自分もどこかにいて、どうしたらシステムとして改善するのかを本気で考えていたりする。
 ひとつには、ここでこうやって主張することは意味があることだ。なんたってこのページの影響力は今やデカい。社会的影響力があるほどアクセス数を稼げる記事は増えてきているわけで、ここでこうやって主張すれば、誰かが感化されてくれる部分はあるわけで、本当の意味での「より良き」は、他人の心に新たな松明の灯を宿すことから始まるのだから。
 ただ、もっともっと、具体的に、きちんとアプライしていきたい。そのために、俺は何をすべきか?考えて実行していかなきゃいけない。

 そしてそれをすることこそが、あれだけ真っ直ぐな気持ちで中等教育を担当されている恩師への恩返しであり、俺にとっては、それは譲れない部分なのかもしれないね。
 だって、あんなに真っ直ぐな気持ちで生徒を大学に送り込んでいるのに、その送り込んだ先である大学がこんなに腐ってるんじゃ、仕方ないもん。

 こういう気持ちを大切にすることが、「不当に上にあがってしまった」我々の責任であると俺は思う。
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